見附市 農林創成課 農林整備係 主査 川上 一幸 新潟大学 自然科学系(農学部)教授 吉川 夏樹 一般社団法人 農村振興センターみつけ 椿 一雅 「田んぼダム」とはなんでしょうか。 吉川先生:水害が発生するような大雨があったときに、水田に一時的に雨水を貯留してゆっくり外に出すことで、河川の氾濫をできるだけ軽減させ、下流側の市街地や畑地などを水害から守る仕組みです。 田んぼダムは、2002年に新潟県の、現・村上市で始まりました。水害に遭いやすく、かつ、水田がたくさんある町です。農業の生産性を高めるための農地の整備(圃場整備といいます)の要望が生産者から挙がった際、農地の下流域住民から、排水性を向上すると水害のリスクが高まるのではないか、といった意見が寄せられました。こうした懸念を払拭するため、大雨の際の雨水の流出量を抑える取り組みとして、田んぼダムが合意されたという経緯です。 当時私はまだ東
