完全自動運転の世界では、走行する道路の地図情報の精度だけでなく、走行エリアの交通規制や混雑情報も重要となる。事故が起こって渋滞が始まりつつあるとき、事故地点に向かっている走行車両が事故情報をいち早く入手できれば、渋滞の列に追突する危険を回避することはもちろん、別の経路を選択することで渋滞を回避することもできる。 こうしたリアルタイムの道路情報を走行車両に提供するために、走行車両のセンサー情報をオンラインで収集し、それをクラウドでビッグデータ解析することによって各エリアの交通規制や混雑状況をほぼリアルタイムで分析・通知する取り組みが始まっている。 ここで重要なのは、クラウドと自動車が相互に連携する「Cloud-to-Car」の仕組みを多面的に構築し、できるだけ多くの走行車両からセンサー情報を収集する体制を整備することだ。この体制整備を急ピッチで進めている企業の代表例と言えるのが、欧米中心にク
