SES会社の元社員らが、会社から経歴詐称を強要され、詐欺行為に加担させられたうえに、退社を余儀なくされたとして、会社の経営者ら2人を訴えた民事裁判の控訴審で2月6日、東京高裁は被告の経営者側に約769万円の賠償を命じる判決を下した。 同日、原告の代理人らが都内で会見。代理人の伊久間勇星弁護士は判決について「SES詐欺に対する大きな抑止力になったと確信している」とコメントした。 「この業界では経歴詐称が当たり前だ」 SESとはシステム・エンジニアリング・サービスの略。SES企業では、所属する従業員を客先に常駐させ、運用・保守などの技術サービスを提供することで、客先から人件費とマージンを得ている。 被告の2人は複数のSES企業を経営しており、未経験のSE志望者を求人サイトなどで募集。「この業界では経歴詐称が当たり前だ」と面接で教え、入社させていたという。 一方、原告の3人はいずれも20~30代
