これで北陸新幹線が完成する…鉄道ジャーナリストが提案「米原ルート」でも「京都ルート」でもない"ウルトラC" 現状では関係者全員の要求を満たす案は存在しない 京都市内を北陸新幹線が通るのは難しい 桂川案は東西案と分かれた後も南下を続け、JR西日本東海道線桂川駅を北陸新幹線の京都駅に相当する駅と見なして到達する。その後、南東に進んで松井山手駅に向かう。京都駅付近3案のなかで最も単純で、敦賀駅―新大阪駅間の距離も約139kmと最短だ。概算の事業費も4兆8000億円程度だという。 当初の3案、現在の2案とも苦心の作だが、残念ながら京都府や京都市などは慎重な見方を崩さない。先述のとおり、トンネルの掘削による地下水の枯渇、さらには残土の問題、ほかには建設中の交通渋滞、高額な事業費を負担できないといった懸念が払拭できないからだ。 国土交通省や鉄道・運輸機構は都市部の地下トンネルは基本的に水を通さないシー
