序 「SF」というものは、大学生になるまであまり意識して読んでいなかったように思う。アシモフ、ブラッドベリにバロウズの<火星>シリーズ、E.E.スミスの<レンズマン>シリーズ、ハーバートの<デューン>シリーズくらいか。1983年からアシモフの読み残しやフレドリック・ブラウン、ゼラズニイの<アンバー>シリーズ、<ローダン>シリーズなどに手を出し、1984年夏頃からまとめていろいろ読んだ。一応古典からサイバーパンクくらいまでおさえてそれぞれにおもしろかったが、なんとなくSF小説はどこか今ひとつ個人的にのめりこめる作品が少ない気がする。SF漫画にはすごく好みの作品もあるのだが、ファンタジーに比べて「美しさ」が足りないからか。それでもSFは好きなジャンルなのだが。科学的な描写はわからないものも多いが、それなりに説得力を持って読ませてくれればOK。 ファンタジーは児童文学の流れから来て、1979年に

