一時的とはいえ、「日本版SOX法(J-SOX)」が2007年度から2008年度にかけてERP(統合基幹業務システム)商談の逆風になる可能性が出てきた。最初の監査が2年後に迫り、既存システムを延命させるユーザー企業が増えると見られるからだ。特に好調が続く中堅・中小企業向けのERP商談は今後、丁寧な対応が求められる。 中堅・中小企業向けのERP(統合基幹業務システム)ビジネスが絶好調だ。市場は2ケタ成長を続けており、多くのERPベンダーがまさに我が世の春を謳歌している。そんな中、小さな暗雲のような“不穏な動き”が表面化してきた。「突然、止まる商談」が出てきたというのだ。 「大手メーカーの製造子会社から、ERP導入の無期延期を告げられた」。あるソリューションプロバイダの営業担当者は、2006年暮れにこんな経験をした。商談を進めていたそのユーザー企業は2007年度内の基幹業務システム刷新を目指し、

