もう何年も,ぼくは福祉国家の「とにかくみんなにお金あげろ」説を大きく掲げてきた.このアイディアを支持する記事もたくさん書いてる.この説を支持する理由は次のとおり: 現金給付の方が他の種類の給付よりもずっと管理・実施しやすい. 無条件の現金給付は労働市場に大して打撃を与えないのを見出している経済研究はたくさんある――つまり,小切手でお金をもらうようになってもたいていの人たちは働くのをやめたりしないんだよ.また,多くの保守派が恐れているのとちがって,薬物やアルコールに浪費しがちなわけではないのも見出されている. 無条件現金給付なら,他の福祉プログラムの穴から落ちてしまう多くの人たちにも届けられる――たとえば,なんの所得も稼げない人たち(なので勤労所得税額控除を得られない人たち)や,子供のいない人たち(なので児童控除を得られない人たち)も,無条件現金給付なら受けとれる. 1990年代後半,アメリ
