東京・銀座にある王子HDの本社ビル。撮影:三ツ村崇志製紙メーカー大手の王子HDが9月11日、国内に保有する社有林の経済価値の推定結果を公表した。現在の王子HDの時価総額(約5700億円:9月11日時点)とほぼ同等の5500億円相当になるという。 世界的に企業にも脱炭素や自然資本に対する取り組みが求められる中、保有する森林資源の可視化を継続的に進めることで、企業価値の向上につなげる考えだ。 国内18万ヘクタールの社有林「価値の見える化」記者会見に応じた、王子HDの鎌田和彦取締役(左)と磯野裕之社長(右)。撮影:三ツ村崇志王子HDは、この7月から1万円札の肖像にもなっている渋沢栄一が1873年に設立した国内最大手の製紙メーカーだ。 王子HDの取締役の鎌田和彦氏は、記者会見で 「王子グループの150年の歴史を振り返ると最初の紙の原料はボロキレでございました。1889年には、ボロキレだけでは足りな
