南北に長いニューヨーク州マンハッタンの中心にあたるミッドタウンの南、ハドソンリバーに面したウェストハイウェイから5番街までにわたる西部に位置し、1990年代以降、ニューヨークのアートシーンの中心地として知られるようになったチェルシー地区。現在、そのチェルシー地区を南北に貫通するかたちで縦断している旧高架鉄道(通称「ハイライン」)を線状のパブリック・スペースとして保存・転用するプロジェクトが進行している。 同プロジェクトは、完成すればニューヨークの主要な交通拠点であるペン・ステーションから、ジャヴィッツ・コンヴェンションセンター、チェルシー地区、最新のレストラン、バー、ブティックが集中するミートパッキング地区を地上交通に遮断されることなく結ぶことになる、都市的な広がりをもつパブリック・スペースとして注目を浴びている。今回はハイラインが保存・転用されるまでに至った経緯、プロジェクトの概要と現況

