パパイアを両手と口で運ぶチンパンジー=京大霊長研提供 ふだん4足で歩いているチンパンジーは、貴重な餌を大量に運びたいとき、2本の足で立って歩きがちになることを、京都大など日英米ポルトガルの国際チームが見つけた。人類が立つようになったのも、貴重品の持ち運びに便利だったからかもしれない。米生物学誌で発表した。 京大霊長類研究所の松沢哲郎教授らは、ギニアの森林にある野外実験場で、2種類のナッツに対するチンパンジーの行動を調べた。現地でどこにでもあるアブラヤシというナッツを運ぶときより、現地にはない貴重なクーラというナッツを運ぶときの方が、チンパンジーが二足歩行になる率が4倍に増えた。クーラを一度にたくさん運ぶため口も使っていた。果樹園のパパイアなどを盗むときも手や口を使って二足歩行になっていた。(鍛治信太郎)
印刷奥の「アイ」が色を選ぶのを見て、手前の「アユム」が自分の前の画面で色を選ぶ=京都大霊長研提供 チンパンジーは、相手をまねるだけでなく、相手の行動の意味を理解して振る舞うことができる。コンピューターを使った課題でそんなことがわかったと、京都大霊長類研究所などのグループが4日、発表した。ドイツの動物認知学専門誌電子版で報告した。 霊長研の松沢哲郎所長らは、雌のチンパンジー「アイ」(実験当時31歳)と息子の「アユム」(同8歳)をそれぞれ別のコンピューター前に座らせて、まず一方が画面に映る2種類の色の四角形のどちらかを選ぶと、続いてもう一方も同じ色を選ぶという課題をさせた。アイは約9割、アユムは約8割、相手をまねて同じ色を選んだ。 さらに、相手が選んだ色に合わせて、自分はその色を表す「赤」や「緑」などの漢字を選ぶといった難しい課題を与えた。アイは約7割正解したが、アユムはできなかった。そ
フランス中部サン・テニャン(Saint-Aignan)のボーバル(Beauval)動物園で、子どもを抱くチンパンジー(2001年5月4日撮影。資料写真)。(c)AFP/ALAIN JOCARD 【4月27日 AFP】人間に最も近い霊長類とされるチンパンジーについて、人間と同じように「死」に接していることを示す2つの研究結果が26日、米科学誌カレントバイオロジー(Current Biology)上で発表された。 1つは、スコットランドのサファリパーク内の小さな群れで暮らすチンパンジーが、高齢の雌チンパンジーが死に接した際の行動を観察した研究で、もう1つは、野生のチンパンジーが自分の子どもが死んだ後もミイラ化した遺体を数週間にわたって持ち運び続けていたことを明らかにした研究。 サファリパークでの調査を行ったチームを率いた、英スターリング大学(Stirling University)のジェームズ
野生チンパンジーの母親は、子供が死んでミイラになってもそばに置いて生前とほぼ同じように接することを、京都大学霊長類研究所の松沢哲郎教授(比較認知科学)らの研究チームが初めて発見し、27日(日本時間)付の米科学誌「カレント・バイオロジー」に掲載された。子供に対する母親の愛情が死後も変わらない証明といえ、研究チームは「チンパンジーの死生学の解明の一歩になる」としている。 研究チームは、1976年から、ギニア共和国の山に住む約20頭のチンパンジーの群れを観察。約30年間の観察期間中、2頭の母親の子供3頭(1歳〜2歳)が呼吸器系の伝染病などで死亡した。 その後、母親2頭が死後19〜68日間、死体をそばに置いて毛繕いをしたり背負って移動するなど、ほぼ生前と同じように接しているのを確認。ミイラ化するまでの死後約2週間は強い腐敗臭が漂っていたが、嫌がる様子は見られなかった。 最終的に子供の死体は、母親が
画面をみるチンパンジー=京都大霊長類研究所提供 チンパンジーは、ほかのチンパンジーが顔を向けた方向を注視することが、京都大霊長類研究所チームの実験でわかった。ただ、ほかの動物の視線にも敏感に反応するヒトとは違い、ヒトの顔の向きには無関心だった。他者の心の動きを読むなど、ヒトの社会的な能力の源を探る研究につながりそうだ。24日付の英専門誌電子版に発表した。 チームは視線の動きを追跡する装置を使い、チンパンジーに画面上の写真を見せて反応を調べた。すると、ほかのチンパンジーが茶わんに顔を向けた写真を見せると、みずからもその茶わんを長く注視したが、ヒトが茶わんに顔を向けた写真には反応しなかった。 「仲間が見る方向にエサや敵などの重要な情報があるから、敏感に反応するのかもしれない」と、チームの服部裕子研究員。一方、他者が茶わんに手を伸ばした写真の場合は、相手がヒトかチンパンジーかにかかわらず反
赤外線を利用し、モニターに映し出された画像でチンパンジーの視線の動きをチェックする実験モ(京大霊長類研究所提供 チンパンジーは、ヒトの視線にはつられず仲間の視線にだけ敏感に反応することを、京都大学霊長類研究所の服部裕子研究員のチームが世界で初めて突き止め、24日付(日本時間)の英科学誌「バイオロジー・レターズ」(電子版)に発表した。ヒトの場合は、相手がチンパンジーでもヒトでも、相手につられて視線を動かすことも確認した。 研究チームは、ヒトとチンパンジーそれぞれが、正面を見ている▽左右いずれかの茶碗(ちゃわん)に顔と視線を向けている▽左右いずれかの茶碗を手で差し示している−画像計10枚を用意。モニターに画像を1枚ずつ映し出して、ヒト8人とチンパンジー8匹に見せ、赤外線で視線の動きをチェックした。 その結果、ヒトはすべての画像で視線が反応したのに対し、チンパンジーは仲間が茶碗を見つめている画像
自分への見返りがなくても、他者からの要求に応じて手助けするチンパンジーの行動特性を、京都大学霊長類研究所などの研究チームが確認した。チンパンジーが互いに助け合って行動することはこれまで知られていたが、同チームは世界で初めて、実験を通じてそのメカニズムを実証的に解明。研究成果は14日付の米科学誌「プロスワン」(電子版)に発表された。 研究チームは、手が通るほどの穴が空けられた隣接する2つの透明な小部屋にそれぞれチンパンジーを入れて実験。一つの部屋の外壁にストローがあれば飲めるジュース容器を取り付け、室内にステッキを置く一方、もう一つの部屋にはストローを用意し、室外のステッキがあれば取れる距離にジュース容器を置いた。 3組の母子など計9頭について、5分間様子を見る実験を計24回行ったところ、穴を通してステッキやストローを渡す手助け行動が約60%の確率で確認でき、うち約75%は、相手が手を差し出
写真は、コンゴ民主共和国(旧ザイール)の首都キンシャサ(Kinshasa)近郊でNGOが運営するボノボ保護施設「Lola Ya Bonobo(ボノボの楽園)」のボノボ(2006年11月4日撮影)。(c)AFP/ISSOUF SANOGO 【6月1日 AFP】コンゴ民主共和国(旧ザイール)環境省はこのほど、絶滅の危機に瀕しているボノボ(別名ピグミーチンパンジー)の保護区を、同国北西部に新たに設けた。 同国の自然保護当局「コンゴ自然保護協会(Congolese Institute for Nature Conservation、ICCN)」のコズマ・ウィルングラ(Cosma Wilungula)局長によると、新たに設定された「ココロポリ・ボノボ保護区(Kokolopori Bonobos)」は赤道(Equator)州の4800平方キロメートル。 同保護区内の熱帯雨林では、約1000匹のボノボの
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ゴリラやチンパンジー 性格診断で繁殖応援 京大2008年10月14日8時49分印刷ソーシャルブックマーク 国内で飼育されているゴリラやチンパンジーなどの性格を分析する研究を京都大野生動物研究センターの村山美穂教授(動物遺伝学)らが進めている。ゴリラやチンパンジーは性格が繊細なため、難しいといわれる繁殖に役立てる狙いだ。遺伝子との関係を調べ、性格を推定することも視野に入れている。 全国の動物園に協力を求め、飼育員から聞き取り調査を行う。質問は「他のゴリラに温かく親密に振る舞う」など54項目で、1頭につき3人の飼育員に答えてもらう。結果から協調性、不安性、知的欲求性、優位性、外向性、誠実性の6項目を分析する。 国内ではゴリラが28頭、チンパンジーが約350頭飼育されている。しかし京都市動物園によると、ゴリラの日本国内での出産は9例あるだけだ。こうしたなか、同動物園で飼われているニシゴリラのヒロ
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