盛岡市愛宕町の市立下小路中学校の理科室で19日、硫化水素とみられるガスが発生し、消防車が駆けつける騒ぎがあった。けが人はいなかった。 同校の説明では、4時間目の授業前に理科教諭が理科室の鍵を開けたところ、室内にあったバケツから煙が上がり、異臭がしたという。教諭はバケツをポリ袋で覆ってベランダに出し、午後0時35分ごろに119番通報した。盛岡消防本部がポリ袋の中を調べたところ、吸い込むと肺を痛める可能性がある30ppmの硫化水素を含む成分が検出されたという。 同校によると、バケツは水道の下にあり、昨年11月ごろに実験で使った硫化鉄が入れられていた。近くに塩酸が入ったビーカーがあった。専門家によると、「気化した塩酸が水道水に溶け込んでバケツの中に落ち、硫化鉄と反応した可能性が考えられる」という。