私は最初の上司に「今まで自分が部下にしてきた中で一番使えない」とレッテルを貼られ、その言葉にショックを受け、自分自身のことをずっと諦めていた。 「どうせ自分なんて無能で周囲に迷惑をかけるしかない」 その思考こそが、もっともあなたの可能性を殺している。 更に言えば「無能が生涯を通して無能で居続けるための」悪しき思考である。今はその状態から抜け出して、ITエンジニアとして、そこそこマシなキャリアを歩んでいる。 本稿では、その過程で血肉化した実践的な教訓を共有する。 一言で要約すれば「生まれ持った特性は変えられない。だからこそ『自分の戦い方』を見つけろ」である。 憂鬱な進捗報告を「作業スレッド術」でハックするITエンジニアとして数年経ち、もはや新人とは言えなくなった頃、私は「軽微なバグ修正」を任されていた。ところが「軽微」であるはずのタスクが、ADHD特有の障壁によって雪だるま式に膨れあがった。
