【秋山仁のこんなところにも数学が！】（６０） 議席数に“不合理”はつきもの (1/3ページ) 2009.4.4 13:00 昨年は米国で大統領選が行われ、今年は日本で衆院選が行われる予定だ。「選挙は各候補者の獲得票数で勝者が決まる明快なものだから、数学的考察が入り込む余地なんかない」と思っている人は少なくないようだ。実際には単純に有権者の投票数の多少でのみ決まるわけではなく、米国では州の人口に応じて代表推薦人の数が割り振られ、多い州が選挙の鍵を握っている。 日本でも、議会に大政党の声だけでなく、少数だが国全体で一定の支持を得ている政党の考えを届けるために、選挙区の候補者への投票とは別に、政党別に投票する比例代表制が設けられている。人口や投票数に比例させて一定の議席を配分するという一見単純そうな仕組みだが、ここに考察の余地が生じるのだ。 いま、比例代表議席１１４をめぐって有効投票数４００万
