わかりやすく誠実にこの問題を取り上げている。
とかくセンセーショナルに煽り立てるか、社会の責任という玉虫色の答えを出して分かったような分からないような結論の同工異曲が多い中で、双方の事情を丁寧に考察していく様は興味深く読めた。
特に学校の現場に取材をして、問題を現場の意見も交えた考察は見事だと思う。一方的にモンスターペアレントと陰口を叩くよりもなぜそのようなクレームがつくのか? と言う視点はありそうであまりなかった。
おおむね興味深く読めたが、著者の得意分野(ですよね)であるマンガ等に絡めた話題が意外に少なくて残念。マガジンの某教育マンガのエキセントリック先行のネタがいつも鼻についていただけに、本書の視点に深く同意。
それだけにもう少しその類の章も見たかった、だから星一つ減。
まあ多ければ本書の主題がボヤけるだろうから、このぐらいがいいと思うが、某作家さんのインタビュー目当てで著者のプログをチェックした身としてはそこいらへんも期待していたので、次回作があれば是非ともお願いします。

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凶暴両親 (ソフトバンク新書 75) 新書 – 2008/4/16
成松 哲
(著)
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ぶち切れ父さんクレーマー母さんの実態は!?
今や家庭も学校も戦場なのか? 児童虐待や育児放棄、モンスターペアレントなの問題は頻繁に語られる。果たして、凶暴化した親の姿はメディアが描き出した虚像なのか? 学校や行政の対応も含め、その実態を描き出す。
今や家庭も学校も戦場なのか? 児童虐待や育児放棄、モンスターペアレントなの問題は頻繁に語られる。果たして、凶暴化した親の姿はメディアが描き出した虚像なのか? 学校や行政の対応も含め、その実態を描き出す。
- 本の長さ208ページ
- 言語日本語
- 出版社ソフトバンククリエイティブ
- 発売日2008/4/16
- ISBN-104797345896
- ISBN-13978-4797345896
商品の説明
レビュー
何かと騒がれる児童虐待や育児放棄、モンスターペアレントなど凶暴化した親の姿は、メディアが作り出した虚像なのか。そして、それに対し、学校や行政は何を考えているのか。ぶち切れ父さんとクレーマー母さんの実態がここで明らかになる!俗論にまどわされず、親の役割を改めて問い直す力作。 --出版社からのコメント
著者について
成松 哲(なりまつ てつ)
1974年生まれ。大分県出身。ジャーナリスト。
『日本経済新聞』、『週刊SPA!』、『日経エンタテインメント!』、『週刊アスキー』などで、教育問題や若者文化からインターネット、オタクカルチャーまで多岐に渡る分野で執筆活動を展開する一方、タレント本の企画構成、フラッシュアニメ作家・蛙男商会のアニメ作品のコミカライズなども手がける。
ブログ http://redhell.cocolog-nifty.com/
1974年生まれ。大分県出身。ジャーナリスト。
『日本経済新聞』、『週刊SPA!』、『日経エンタテインメント!』、『週刊アスキー』などで、教育問題や若者文化からインターネット、オタクカルチャーまで多岐に渡る分野で執筆活動を展開する一方、タレント本の企画構成、フラッシュアニメ作家・蛙男商会のアニメ作品のコミカライズなども手がける。
ブログ http://redhell.cocolog-nifty.com/
登録情報
- 出版社 : ソフトバンククリエイティブ (2008/4/16)
- 発売日 : 2008/4/16
- 言語 : 日本語
- 新書 : 208ページ
- ISBN-10 : 4797345896
- ISBN-13 : 978-4797345896
- カスタマーレビュー:
著者について
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カスタマーレビュー
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上位レビュー、対象国: 日本
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- 2008年7月20日に日本でレビュー済みたとえば、虐待は近年増えているというふうに読み取れる部分とかあって、
部分的には惜しいんだけど(虐待で増えているのは「認知件数」です)、
タイトルがストレートで過激な割りに「最近の親はけしからん」ってな
論調になっていないのが好感触。
冒頭の虐待についてとかは、あまり本文に関係ないから、
これだけページを割く必要があったのかなとかは感じます。
取材対象はちょっと少なそうですね。
でもモンスターといわれるケースの内面に踏み込もうとしてたり、
モンスター化させる学校の対応や、
そうしないためにどうするべきかという所まで踏み込んでいるのは良かったです。
「模索」の段階でとまっているけど、ヒントとしては十分かと。
ちなみにこのテの本でよく出てくる「給食費未納」ですが、
学校事務員をしていた経験から、なんで近年問題が浮上したのか心当たりがあります。
理由は二つ。
ひとつは金利の低下。
以前は銀行に入れていると、支払いまでにはソコソコの利息がついたので、
未払いの分に補填できたらしいです。
もうひとつは会計報告。
昔はけっこードンブリ勘定だったのだけど、いまは一人当たりの教材費などを
きちんと計算して年度末に報告している学校が増えています。
なもんで、昔はあまった教材費を給食費に流用ってことが、まあ可能だったわけです。
昔も今も「ただ乗り」する家庭は若干はいました。
ただ、昔はなんとか補填できたけど、いまはそれが難しいから、問題が顕在化したんです。
しかし、このタイトルは何とかならないかなー。
- 2008年4月30日に日本でレビュー済みモンスターペアレントが本当に存在します。
学校にいちゃモンを付けてお金を巻き上げる親が本当にいるみたいです。
学校に子供の事を意見する親は私も実際に見たことがあります。しかし
企業に対するクレーマーじゃ有るまいし、公共の学校に対して、いちゃモンを
付けてお金を巻き上げることは本当に信じられません。
今、学校で何が起きているか、理解できる一冊です。
- 2008年6月16日に日本でレビュー済みともすれば「モンスターペアレント」叩き一辺倒になりがちなメディアに一定の冷や水を浴びせることには十分成功している。
序盤「モンスターペアレント」の実例がたくさん出てくる中、中盤以降「実はそれはメディアの創り出した虚像だった」という構成にしたかったのだろうが、残念ながらそこまでのダイナミズムはなく、読後は「で、結局モンスターペアレントって呼ばれるような人もいるし、そうじゃない人もいるよね」というもどかしい気持ちになる。安易に結論を出さないあたりは、著者の誠実さの裏返しとも言えるが、本としての完成度は取材源が特定のところに集中しているところも含め、物足りない印象も受ける。
だが、この問題を考える「とっかかり」としては十分に有用な一冊。もっと深い切り口で掘り下げた著者の続編を読んでみたい。