■ウクライナ戦争に参加した日本人義勇兵達の絶望の未来

実際ウクライナ軍に参加した日本人って、何人くらいいるの？報道される数が滅茶苦茶なんだけど

前提として、日本政府が把握している人数は2022年半ば時点で約70人(※ソース、令和四年四月二十二日 「日本人義勇兵に関する質問主意書」質問書での回答)

しかし2023年のロシア側の報道では660人に増えているといった情報が不正確に揺れ動いている

ベリングキャットの調査で「約70名前後から動いてはいない」というのが有力視されている

gangsta、というXで戦況を上げていた実際の義勇兵がいた(現在は日本に帰国説が濃厚、なぜ無事帰国した義勇兵たちがあれほど頑なに姿を隠しているかは本筋のため後述)

ウクライナ側の日本人義勇兵たちの動きで海外、及び日本でも一次ソースとなっていたのだが、氏が3年前以下の様な証言を残している

「古参隊員の非常時の行動を見てチームメンバーを信じることができなくなってしまったから、外人部隊は依願退職して別の部隊に入る」

ベリングキャットによると、ロシア側が日本人義勇兵を過大にカウントしていたのは、このように部隊単位で除隊→再入隊を繰り返した結果、同一人物であるにもかかわらず別人としてカウントされてしまっているという現象に由来しているとの見方が有力である(所謂「幽霊兵士」問題)

「え？そんな簡単にガンダムとかマクロスみたいに軍隊ってホイホイ除隊とか再入隊できるの？」とこの段階で疑問に思った方も多いだろうが、実はその違和感や疑問は正しい

実は厳密に言えば外人部隊は正規のウクライナ軍ではなく国防総省系の準軍事組織

現在外国人義勇兵の受け入れ先は、「ウクライナ外人部隊(Інтернаціональний легіон)」の所属となっている

これらを管轄するのは「ウクライナ国防省情報総局( ГУР МОУ)」という情報機関(諜報ではない)

損耗が激しい外国人義勇兵を運用する事情から、現在、この組織は1960年代のフランス外人部隊ばりに出入りが緩くなっている

猫の手も借りたいほどの兵力不足に悩んでいるため、除隊→再入隊がかなり容易になっているという事情がある

日本人以外にも、アメリカ・カナダ・北欧諸国といった先進国から来た義勇兵は、さらに頻繁に再入隊などを一時期は繰り返していた(戦況悪化の為先進国出身の義勇兵は2023年あたりから大量に脱走・除隊が相次いでいた、現在は国策で出している疑惑が濃厚なポーランドが主体、なので現在は頻繁な出入りは少なくなっている)

ここで察した増田達もいるかもしれないが、日本人義勇兵の内70％は元自衛官である、つまり彼らは自分が参加した組織の基本構造すら全く理解していない状態で戦っていた事となる

無事帰国？できた日本人義勇兵はとりあえずは一生分の運を使い果たしていることになる、なぜなら、組織構造上どころか、ロシア側でさえウクライナ外人部隊をジュネーブ条約に照らし合わせて保護に値しないと判断している、また、国会答弁でも日本政府はこの問題について事実上義勇兵はジュネーブ条約で保護されるのかについて沈黙で否定している(※ソース、「日本人義勇兵に関する質問主意書　質問第53号」　」

長々とした質問・答弁なのでソース元を見てもよくわからないかもしれないためここにわかりやすく俳句で記述すると「自己責任　俺ら止めたぞ　後は知らん」　(日本政府心の句)だ

ぶっちゃけ生きて帰れただけでも奇跡なのである

幸い？まだ捕虜になった日本人は存在していないが、仮に捕虜になった場合彼らはテロリストとしてロシア側で裁かれることとなる

「生きているだけでいいじゃん」と思った増田もいるかもしれないが、ロシアでは懲役5年以上は事実上の死刑宣告、なんてジョークもあるほどなので、ニュース記事を漁れば利敵行為で懲役10年とか食らってる話がわんさか出てくるが、あれは事実上死刑に近いのである。

平和な先進国に戻った命知らずのエトランジェたちの絶望の未来

一部の極例外を除き、傭兵や外国人義勇兵たちのその後の未来は日本人であろうが外国人であろうが絶望しか存在しない

1980年代に傭兵ブームなどがにわかにサブカルで盛り上がったが、その時代を飾った有名人や漫画のキャラクターたちは軍の組織系統からして正式に正規軍として明文化されているフランス外人部隊(とそのモチーフ)か、アフガン内戦時代のムジャヒディン、その後の東欧内戦などの完全な非正規軍に参加している

ウクライナ外人部隊は、性質的にはスペイン内戦の国際旅団、及びボスニア戦争時のイスラム系義勇部隊に近いと海外の専門家からは指摘されている、つまり政治的な要素が色濃いのである。

少し軍事や歴史に詳しい増田達ならおわかりであろうが、彼らは皆戦後故国に復帰した際に大なり小なり（大の方が多いが)危険人物たちとマークされて酷く窮屈で悲惨な生活を余儀なくされている人間が多い

ボスニア戦争時のムジャヒディンに至っては、帰国しようとしたら国によっては入国拒否、帰国後即逮捕で前科者扱いだった程だ

後述するが、ウクライナ戦役に参加した日本人も、流石に日本政府も鬼ではないから入国拒否や逮捕などはないであろうが、今後超肩身の狭い生活になる可能性がほぼ99％である

「ええ～でも日本人でいたじゃん傭兵やってた奴、マツコの番組に出てた人」とここで思った増田たちも多いだろうが

この分野で唯一無二のパイオニアである高部正樹氏は、政治的色合いがあまり濃くはない時代のアフガン紛争、東欧内戦、またミャンマー民族紛争に一本独鈷の非正規軍部隊で参加しているため、あれができるのである

実際、高部正樹氏はウクライナ義勇兵への参加については批判的なコメントを出している(2022年11月、各社ニュースにて)

これは当然の話で、氏の著作でも湾岸戦争及びイラク戦争の際に「イラク軍側」でオファーが来た際に、にべもなく断っていることを隠しもせず曝け出している

「国際政治的に明らかにホットになっている戦争で、どう考えても劣勢になるとわかっている側に傭兵として参加してくれと言われるということは、はっきり言って使い捨て、酷い場合では特攻的に死ぬのが必須の運用をされる事は誰にでもわかる」　これは、氏の著作からの一文である

これから元日本人義勇兵たちの行く末について、一つの未来の可能性をかくならば

まず間違いなくG20各国では、何なら当事者のロシアでさえこの戦争については「政治マター」でタブー状態の超気まずい扱いになるであろう

当然、日本人以外の先進国義勇兵がアテにして参加した理由である「軍隊辞めてキャリア打ち止め、マトモな仕事もないから傭兵やったって経験一発作って軍事系の雑誌のライターやタクトレスクールに就職して人生逆転や！」はできない、なんならウクライナ戦争に参加した奴ってだけで一生治安機関の要監視リストに載って監視される人生が待っている、これはボスニア紛争及び2015年時代のイスラム国との対テロ戦争の動きから見て確実な話である

もしウクライナの国家主権が奇跡的に残るのであれば、現在のウクライナ右派勢力からすれば先進各国の代理戦争に加担させられた怒りや憎悪は確実に先進国へ向かう、海外の軍事系ライター達や専門家たちの言を借りれば「次の対テロ戦争は"白いアルカイダ"とすることとなる、彼らは我々が供与した武器をたんまりと持っている、それが我々の国の、我々の国民に向く」となる可能性が高い、

これもボスニア紛争後のムジャヒディンたちのその後の動きを見れば一目瞭然である(余談であるが既にその兆候は出ている、数年前ベルギーで起きたイスラム過激派の銃乱射テロで使われた銃はウクライナから流れてきたものと判明しているし、イギリスやフランスでも武装強盗の件数が上がっており、その欧州銃器も出所はウクライナ→ベルギー地下社会→という経緯であることが判明している、スコットランドヤードや北欧の治安当局は実際にICPOで協議してウクライナ戦役後の違法銃器のトレーサビリティ・取り締まりの強化で合意しているという報道も数年前にあった)

結果として、個人個人で見ればあれだけ何度も死ぬ思いをしてキャリアを作りに行ったはずなのに、塹壕で栄養不足睡眠不足の中、ネズミに足かじられて謎の高熱に襲われて、ドローンの落とした爆弾やロシア必殺滑空爆弾やペンペン草も残らない鬼の砲撃で何度も死にそうになり、このままでは命がヤバイと決死に思いで脱出に成功したにもかかわらず、その経歴を寧ろ隠さないといけなくなるのである。これでは人生を超無駄にした、ただのバカタレ、アホタレである、闇バ●トに志願して取っ捕まったZ戦士たちと何一つ変わらないのではなかろうか

特に悲惨なのは日本人である、幾ら最近は人手不足とコンプライアンスの向上で就職状況はよくなったとはいえ、2年近くも職歴無しと書かなければいけないのだ、カタギの我々が第二新卒でさえ2年ニートしてたなんて2000年代のやる夫シリーズみたいな経歴では、迷惑系youtuberになるかvtuberにバ美肉するか、来世は大好きななろう小説の異世界にチートもらって転生できると信じて「ノーパラシュートでアイキャンフライ！たった一人の空の神兵大作戦～馬鹿は舞い降りた～」な未来しか残っていない、これでどうマトモな会社が雇ってくれるというのか。というか増田たちはそんな奴と一緒に働きたい奴が一人でもいるのだろうか、ましてや若いギャルからモテるのであろうか、答えは沈黙で帰ってくるであろう。「「死に戻り」などというチートは、現実にはないのである。

無事？帰国できた日本人義勇兵たちも、現場のそういう雰囲気を嫌でも感じ取ったからこそ、除隊したのであり、あれだけ自己顕示欲が強いにもかかわらず、まるで今度はスパイでも目指してんの？と言わんばかりに潜伏といっても過言ではない程にハマグリのように口をつぐんで生活しているのであろ

我々善良な社会を生きる「普通の日本人」達に、テロの刃は届かない

過去、増田たちの間でこんな意見が結構な数あったことをよく覚えている

「ウクライナで戦闘経験や技術を教えてもらって帰ってきた人間なんて、テロリスト予備軍じゃあないの？治安的に大丈夫なの？」

結論から言えば、全く心配がない

戦場で培った戦闘技術なんて、平時の上ではXの怪しい情報商材屋たちの情報商材と並ぶほどに糞の役にも立たない、そういう風にできているからである

「ほとんどの不正規戦戦術は、戦時、もしくは政府の統制が取れていない紛争地帯等で軍用グレードの資材を使って作成・運用・遂行することを前提とした技術体系となります。そのため、これらの代用物質・代用資材でさえ強力な監視・法的規制をかけている先進国では、通常、テロリスト個人、ないし集団が入手することはほとんど不可能です。そのため、イスラム過激派、世界各地のテロリズムの様に2005年以降からは車を使って歩行者が大量に歩いている場所へ歩道へ突っ込む、ナイフで不特定多数を通り魔的に大量に刺突する、ガソリンで放火をする、またはその複合といったテロ手法に集約されています。ただし、これらはテロ戦術的には軍事的にも非常に効果的で、テロ対策の専門家からさえも、治安機関の事前阻止が理論上不可能であるため、各国治安機関を悩ませています。」(OSPREYPUBLISHING EliteForceSeries184 Sabotage Devices And Booby Traps [Gordon L. Rottman]より引用)

「ロス・セタスでさえ元特殊部隊の経歴を持っていた人間はわずか5年で全滅し総入れ替えをしており、独自の私設訓練キャンプも放棄して普通の麻薬カルテル組織に"デグレード"しました。これは当然の話です、個人であれ組織であれ、軍事・準軍事組織を維持することは本当にお金と手間がかかるのです。"本格的なテロリストになって本気で権力を簒奪する"だとか、軍人なる気がないのであれば、ビジネスの学位を取った方が社会ではまだ役に立ちます…その本格的なテロ組織であるアルカイダさえ、"inspire magazine"をネットにばらまき、先進国の不平不満を持つうまくいってない若者を扇動するオンラインテロリスト・マニュアルの中では、車を使った人だかりの多い歩道に突っ込むテロ、ナイフで不特定多数を通り魔的に刺殺するテロ、ガソリンで放火する、密閉した空間にガソリンをぶちまけて放火させて爆発炎上させるテロの三種類を強調して、実際にこれでプロでも対抗ができないテロ手法として、現在最も世界各国を悩ませています…」(Terrorist Recruitment and the International System [ Hanna Samir Kassab]より引用」

上記通り、ウクライナで培った軍事技術を適応するだけの銃器や資材などが全くない状態であるので、いくら社会への憎しみや自分の人生に絶望したところで、彼らが大規模テロを行うことは理論的にも実務的にも不可能なのである。

日本の警察は非常に優秀で、銃器取り締まりや危険物質の法務規制など、非常に厳格な水際対策をとっているため、この手の事件はほとんど起こらないことは、世界に誇れる事例の一つである。

そもそも「元特殊部隊」だとか「元外人部隊」だとかいう肩書の社会的に見れば底辺のオッサンが、平和な社会で私立探偵事務所だ、政府から依頼を受けてスパイやボディーガードをやって、エロい制服来たト●セン学園やキ●ォトスやリコリスリコイルちゃんの様な超上級美少女JCJKたちの集まる学校やサ店に顧問として赴任して恋愛などというのは、オタクの考えた哀しい幻想である。現実は非情で、そんなスキルよりもそろばん検定3級の方がかろうじて役に立つレベルと言っていいだろう

勘違いしないでほしいが、ウクライナに行った日本人義勇兵達がこんな世の中を舐め腐った考えの人間はいないと思われる、そのことは、高部正樹氏がニュースでコメントしているように、純粋な正義感で行くことが多い、というのが実態である。とされている

ただもし万が一、彼らが社会や自分の人生への憎しみに狂ってテロリストと化したところで、彼らにできることは何もない、そう特段心配する必要もないので、我々はウクライナ戦争後のドル円の動きや燃料費が元に戻ることの物価の安定を粛々と我慢して待てばいいのである。

Permalink | 記事への反応(25) | 19:01

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