「時事的な知識を持つLLM」として、2026年までに番組制作での実用化を目指す
NHKが独自AIモデルを開発中 40年分・2000万文のニュース学習で誤回答を1割減
2025年05月31日 08時00分更新
NHK放送技術研究所(技研)は、2025年5月26日、放送局業務の効率化を目的に、独自の大規模言語モデル(LLM)の開発を進めていることを発表した。
今回、技研は、既存のLLMをベースに、過去にNHKが放送した約40年分のニュース原稿やニュース記事、番組字幕などの放送局データ(約2000万文)を追加学習させたLLMを構築。放送局データの学習が、ニュース報道に関する質問への回答精度を向上させるかを検証した。
その結果、放送された事実と異なる、誤った回答をする割合を約1割減らすことに成功したという。加えて、ニュースで頻繁に使用される用語や表現に対する理解力も向上した。
今後は、さらなる回答精度の向上を進め、情報収集支援や翻訳、文章校正などの業務支援を視野に入れつつ、2026年までに番組制作支援ツールで実用化することを目指している。
