藤井裕久財務相は11日、10年度予算編成で、財務省による査定の状況をインターネット上で公開する考えを明らかにした。主要事業を対象に、省庁が予算を要求する理由や、要求を切り込む財務省の意見を文書で紹介。予算編成の過程を見えやすくし、無駄の削減につなげる狙いだ。 藤井氏は記者会見で、この日一般公開で始まった「事業仕分け」を引き合いに、「行政刷新会議の仕組みを主計局も学ぶべきだ。予算編成に役立てたい」と強調。査定状況の公開で、各省庁の予算増額要求に対抗する意図ものぞかせた。公開の具体案づくりを事務方に指示したという。 これまで各省庁は、予算の要求段階で主な事業の内容や金額を公表。ただ、財務省とのやりとりは、政治家同士の調整が必要になった一部の大型案件などを除いて、ほとんど明らかにしてこなかった。 鳩山内閣は、菅直人副総理兼国家戦略相を中心に、予算編成の透明性を高める改革案を検討。すでに概算