
これまた、目からウロコの本でした。 『オデッセウスの鎖』 ― 適応プログラムとしての感情 R.H.フランク (著) 大坪 庸介 サイエンス社 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4781907520/qid%3D1105954843/250-5587908-3779445 生物進化が利己的遺伝子を中心とする淘汰と繁殖のプロセスであるとしても、そういう遺伝子を持ったヒトが、利己的だということには必ずしもならない。 血縁淘汰、包括適応度とか、しっぺ返しの報復戦略、互恵的利他行動なんかよりもずっと広い意味で、高尚で純粋な?道徳感情や利他的行動が、自然淘汰のメカニズムからも生まれうる。タダ乗りの利己的なペテン師(フリ-ライダー)が繁殖し、道徳的な正直者がカモにされて淘汰されるのではない、というような理論です。それを、コミットメント・モデルということ
コールバーグの道徳性発達理論 道徳的価値観というものはどのようにして獲得されるのでしょうか?ローレンス・コールバーグは、人は道徳的価値観を思考や推論を通して学んでゆくものなのだと考えました。そして、道徳性の発達を研究するために、コールバーグは様々な年齢の子どもたちにいろいろなジレンマ状態を提示しました。次のお話は彼が子どもたちに用いた道徳的ジレンマの一つです。 ある女性が癌のために死に瀕していました。もし彼女を助けられるとすれば、それはある薬を使った場合だけです。ある薬剤師がその薬を開発したのですが、彼はその薬に、薬の開発費用の十倍もの値段をつけました。この癌に苦しんでいる女性の夫は1,000ドルしかお金を準備できなかったのですが、薬剤師は2,000ドルを要求しました。夫は薬剤師にもっと薬を安く売ってほしい、あるいは後払いにしてほしいと頼んだのですが、薬剤師の答えはNoでした。失望した
ケニア北東部のワジール(Wajir)で、水をくみにきた遊牧民(2006年1月2日撮影)。(c)AFP/TONY KARUMBA 【6月11日 AFP】注意欠陥多動性障害(ADHD)に関連した遺伝子が、遊牧生活においては人間を環境に適応させる影響力を持つかもしれないとの研究が、9日の生物学誌「BMC Evolutionary Biology」に発表された。 米ノースウエスタン大学(Northwestern University)の研究チームは、ケニアの遊牧民を対象に行った調査で、ADHDとの関係が指摘されているドーパミン受容体遺伝子が、牛を放牧する遊牧民の集団においては良好な健康状態と理想的な体重をもたらす一方、最近定住して農業を営むようになった彼らの親族では栄養不良を引き起こした可能性があることを突き止めた。 研究を主導した大学院生(人類学)のダン・アイゼンバーグ(Dan Eisenber
やわらかな遺伝子 作者: マット・リドレー,中村桂子,斉藤隆央出版社/メーカー: 紀伊国屋書店発売日: 2004/04/28メディア: 単行本購入: 11人 クリック: 121回この商品を含むブログ (48件) を見る 生まれか育ちか-Nature VS Nurture 人間の性質を決めるのは生まれか育ちか、というのは昔から大きな議論の対象となってきた論題だ。男女問題から政治問題まで広い範囲で厄介な問題を含むため、議論はしばしば紛糾する。 たとえば、女性と男性の性差を決定的だと見なす人々にとっては、生まれによってその人間の性質が決定されるならば性別役割分業を正当化する強い根拠となるし、遺伝子によって人間の優劣が決まるとなれば、優生学への誘惑が強まるだろう。また、生物学的にはすでに捨てられている分類手法であるという「人種」間での優劣を根拠づけようと言う言動にもつながっていく。 根強い遺伝決定
不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 愛だとか、惚れるだとかいう言葉を使えば、ロマンチックな響きにもなるが、その活性をうながすオキシトシンという遺伝的物質は、そもそもはしょせん排尿を調整するホルモンなのだとしたらどう感じるでしょうか? これに気づいた研究者たちは、ラットの脳にオキシトシンとバソプレシンを注射したときの影響を確かめた。すると不思議なことに、オキシトシンを大脳に注射した雄のラットは、すぐにあくびをしだし、同時にペニスを勃起させた。投与量が少ないうちは、性欲も高まり、射精が早く頻繁になった。一方、雌のラットの大脳にオキシトシンを注射すると、交尾の姿勢をとるようになった。ヒトの場合、マスターベションをすると、男女ともにオキシトシンの濃度が上がる。 この研究とは別に1980年代後半、トム・インゼルらによっ
2005年10月15日04:58 カテゴリPsychoengineering書評/画評/品評 書評 - 心はどのように遺伝するか 「血液型で性格を判断できる」というのはガセであることは確かなようだが、それではこの設問をより一般化して、「心は遺伝するか」となるとどうだろう? 心はどのように遺伝するか 安藤 寿康 見ての通り、なかなかショッキングなタイトルである。 遺伝するかしないかではなく、「どう遺伝するか」である。双生児の研究を通して、性格--という言葉に語弊があるなら、心理的特徴--は確かに遺伝の影響を受けていると本書は指摘する。身体的特徴、たとえば身長や体重の遺伝率7割と比較すると、4割と低いがそれでも無視できる数値ではない。もっとも本書のpp.89に出てくる項目、「知能」(0.52)や「神経質」(0.41)といった心理反応は、身長(0.66)や体重(0.74)といった身体的特徴と比べ
猫の名前 本に登場する猫達の名前と、サイト訪問みにゃ様方の愛猫様のお名前がズラ~リ! 里親募集掲示板 捨て猫、野良犬など、保護された動物専用です。ブリーダー・ペットショップ等生体販売にかかわる方は参加できません。 同居の工夫 猫と暮らすための知恵、猫用DIYの実例、猫年齢換算表、猫が食べると危険なものなど、猫と快適にくらすための知識満載。 ※ここ「 https://nekohon.info/」 は個人サイト「猫とネコとふたつの本棚 https://nekohon.jp/ 」のコンテンツのひとつです。私の蔵書の中から、猫が出てくる本を中心に、動物に関係する本を選びました。猫好きな人、動物好きな人へおすすめの本たちです。 ※書評・レビューの評価は、あくまで猫愛護サイト管理人として、猫や動物たちの扱いに重点を置いて評価しています。一般的な評価は、他の書評サイトをご覧ください。またサイト作成
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