「そんな制度、全く知りませんでした。自分はリストラにあって再就職もコロナで決まらず、仕方なく今年からウーバーイーツの配達員をやっています。今でもカツカツなのに、今以上に収入減となればどうすればいいのか」 こう途方に暮れるのは再来年から始まる「インボイス制度」の中身を聞いた増本さん(49歳・仮名)だ。 消費税が増税されてから間もなく2年がたつ。コロナ禍もあって増税分の負担が増す消費者だけでなく、売り上げに打撃が出る事業者にとっても負担は大きいが、じつは2年後には多くの個人事業主にとって、とりわけて負担の大きい制度変更が追い討ちのように迫っている。 それが2023年10月から始まるインボイス制度(適格請求書等保存方式)である。
