AIブームである。私のような場末のエンジニアにまで、AI案件の話が飛んでくる始末だ。 AI案件とは、だいたいにおいて、「ChatGPTのようなAIに我が社の長年の課題(属人化している業務や、時間のかかる業務)を代替させ、業務効率化を図る」という趣旨になっている。 ところで、案件の決裁権を握っているおじさんたちにとって、AIとはChatGPTのことだ。つまりは日本語を理解し、なんだか賢そうな返答を返し、全てを解決してくれそうなふいんきのあるチャットボットのことである。 さて、どうやってAI(LLM)に建築物の構造計算の検証や、ブランド品の値付け査定や、Webデザインをさせたらいいだろうか? 哀れなプロンプトエンジニアたちが、あの手この手でプロンプトを調整することで、LLMはそれらしい返答を返してくれる。それらしい数字、それらしい値段、どこかで見たことのあるHTML。だが、実際それを業務に反映
