おいしいものは脂肪と糖で……。少し前にどこかの何かのテレビCMで話題になったフレーズですね。確かにその通り! と思った人もいれば、嘘つけ! と思った人もいる。おいしさをどこに求めるのかによってこの言葉の捉え方が変わるからだと思います。僕の勝手な解釈でいえば、それは、能動的なものか受動的なものかによるんじゃないかと思います。脂肪と糖はたしかにおいしい。それは、おそらく我々が人間である以上、抗えないおいしさなんですね。すなわち受動的なおいしさです。一方、その対極にありそうなものが何かと言えば、素材そのもののおいしさだと思います。これは、能動的に求める人に与えられるおいしさなんじゃないかなぁ、と。インドカレーのおいしさにはどちらも含まれています。 たとえば、みんなが大好きなバターチキン。おそらく、日本のインド料理店でこのカレーを超える人気メニューはこれから先も現れないんじゃないかと思います。なぜ
