2014年05月11日16:56 カテゴリテクニカル 物価上昇をどうして2%にしなければいけないのか きのうの記事の補足。まず注意が必要なのは、潜在成長率やGDPギャップというのは、直接みえる数字ではなく、いろいろなデータをもとにして特定のモデルで推定したもので、その手法によって大きな差が出るということだ。日銀の展望レポートでは足元の需給ギャップ(GDPギャップ)を「ほぼゼロ」としているが、内閣府は-1.6%と推定している。ここでは日銀の数字をもとに考えよう。 上の図のように、現状で需給ギャップはほぼゼロなので、日銀は「潜在成長率を超える成長が続く」と予想している。これはインフレになるということだ。それを示しているのが現在の人手不足である。つまり物価だけをみれば、黒田総裁の予想が当たる可能性がある。問題はそれが望ましいのかということだ。 次の図のように、日銀の指標とするコアCPIでみると、
