コードで乾杯!トロント発・Hacktoberfest 体験記
目次
こんにちは!みらんだです。
トロントは最近20度を超える日も増えてきて、すぐに夏が訪れるのではないかと楽しみにしております。
トロントの夏といえば!パティオですね~!パティオは飲食店のテラス席やビヤガーデンのような屋上を指します。トロントでは基本的には屋外で飲酒することは禁止されているので、暑い日にパティオでビール🍺を楽しめるのが待ち遠しいです。
そしてビールといえば、「オクトーバーフェスト(Oktoberfest)」を思い浮かべる方も多いかもしれません。ドイツ発祥の有名なビール祭りですね。
でも、今回ご紹介するのは...
Hacktoberfest(ハックトーバーフェスト)
名前はちょっと似てるけど、内容はまったく別。ビールではなく、コードが主役のイベントについてお伝えします!
はじめに:Hacktoberfestってなに?
Hacktoberfest(ハックトーバーフェスト)は、毎年10月に開催されるオープンソース開発を応援する世界的なイベントです。
2014年に DigitalOcean によってスタートし、現在は GitHub、GitLab など多くのテック企業の協賛を受けながら運営されています。
公式サイト👉 https://hacktoberfest.com
参加方法はとてもシンプル!
参加者は、GitHub や GitLab 上のオープンソースプロジェクトに Pull Request(略してPR) を送ることで、オープンソースコミュニティに貢献することができます。
2023年までは、4つのPRがマージされると、記念のTシャツやステッカーなどがもらえる仕組みでした。
2024年の公式サイトでは記念品についての明記はありませんが、
たとえば「Hacktoberfest 2025 swag list」などと検索すると、さまざまな企業でパーカーやリュックサックなどの限定グッズが配布されているのが見つかります(※年によってルールや特典は変わります)。
2024年のSwag Listの一例: 🔗 https://hacktoberfestswag.vercel.app/
コードが書けなくても大丈夫!
Hacktoberfestの大きな魅力は、「コード以外でも参加できる」こと。
READMEの誤字修正やドキュメントの翻訳、UIの改善など、ちょっとした作業も立派なオープンソースへの貢献です。
そのため、初心者からベテラン開発者まで、誰でも気軽に参加しやすい雰囲気がこのイベントにはあります。
なぜ参加するの?Hacktoberfestの魅力とメリット
Hacktoberfestの魅力は、なんといっても「世界中の開発者と一緒にオープンソースに貢献できる」ことです。
自分のペースで参加しながら、実践的なスキルを磨いたり、グローバルな開発者コミュニティとつながれるのが特徴です。
以下のようなメリットがあります:
✅ 実践的なスキルアップ
実際に進行中のオープンソースプロジェクトに参加することで、チーム開発の流れや他人のコードを読む力、レビューを受けて改善する経験など、実社会で必要となるテックスキルが身につきます。
特に「Issueをどう読み解くか」「どこをどう修正すれば良いか」など、自走する力が自然と身につくのは大きなポイントです。
✅ ポートフォリオとして活用できる
自分が実際に行ったPull Request(PR)は、GitHub上に残ります。
これは就職や転職の際のポートフォリオとして使えるだけでなく、エンジニアとしての成長の記録にもなります。
✅ コミュニティとの出会い
Hacktoberfestには、専用のSlackやDiscord、イベント専用フォーラムなど、世界中の参加者とつながれる場が用意されています。
コードについて質問したり、他の人のPRを見て学んだり、一人では得られない刺激やつながりが生まれるのも醍醐味です。
🌎 北米での就職には「実績」が大切!
特にトロントをはじめ、カナダでのIT業界の就職活動では「実務経験」が非常に重視されます。
履歴書やLinkedInでは、「どんなプロジェクトにどう関わったか」が具体的に求められるため、Hacktoberfestのような活動は大きな武器になります。
私自身も、未経験からインフラエンジニアとしてキャリアを始めたとき、カナダでの就活でとても苦労しました。
履歴書に書ける経験が少なく、「とにかく何かアピールできる実績を作らなければ」という気持ちで焦っていたのを覚えています。
最初は不安でも、「一歩踏み出すことで経験は作れる」。
これは、まさにHacktoberfestが与えてくれた学びでした。「私にもできた!」という小さな成功体験が、自分自身の自信にもつながります。
前回ご紹介したブログでも触れましたが、トロントには TorontoJS、HackerNest、DevTO など、活発なテックイベントやミートアップがたくさんあります。
こうしたローカルコミュニティでもHacktoberfest参加者が見つかることも多く、共通の話題からつながりが生まれるチャンスです。
🔗ハッカソンとは?トロントで参加できるおすすめテックイベント紹介
どうやって参加するの?登録からPRまでの流れ
Hacktoberfestへの参加方法はとてもシンプルですが、初めての方にとっては少しハードルに感じることもあるかもしれません。ここでは、初参加でも迷わず進めるように、具体的なステップをご紹介します。
① 公式サイトでエントリーする
まずは、Hacktoberfestの公式サイトから参加登録を行います。
GitHub または GitLab のアカウントでログインし、「Start Hacking」などのボタンをクリックして登録を完了させます。
※登録をしないとPRがカウントされないので、必ず事前に登録を済ませておきましょう!
→ 公式サイト:🔗 https://hacktoberfest.com
➁ 対象リポジトリのIssueを探す
次に、自分が取り組む課題(Issue)を探します。
Hacktoberfestの対象リポジトリには、「hacktoberfest」ラベルや「good first issue」という初心者向けラベルが付いています。
こうしたIssueを探す際に便利なのが、こちらの検索サイト:🔗 https://goodfirstissue.dev/
言語別に絞り込みもできるので、「自分の得意な言語でできるIssue」がすぐに見つかります!
③ Forkしてローカルで開発 → Pull Requestを作成
取り組みたいリポジトリを見つけたら、GitHubで「Fork」して自分のアカウントにコピーします。
そのリポジトリをローカル環境にクローンして、修正・追加したい部分をコーディングします。
作業が終わったら、「Pull Request」を送信!
10月中に、合計4件以上の有効なPRを送ることが、Hacktoberfestの基本条件です。
④ レビューを受けて、必要に応じて修正
PRを送ると、プロジェクトの管理者(メンテナー)からレビューが届くことがあります。
「ここを少し直してほしい」などのコメントをもらった場合は、丁寧に対応して再提出すればOK。
途中でPRが拒否されることがあっても落ち込まないでくださいね! それも学びのひとつ。むしろ、それが「成長している証」です。
レビューのやりとりを通して、「実際の現場での開発フロー」を体験できるのが、Hacktoberfestならではの学びです。
実際に参加してみて
私が初めてHacktoberfestに参加したのは、カナダのSeneca Collegeでプログラミングを学んでいた頃でした。ちょうどそのとき、「OSD600(Open Source Development)」というクラスに参加していて、授業の一環としてHacktoberfestへの参加が必須だったのです。
「オープンソースとは何ぞや?」という知識ゼロの状態からでもマージしてもらうことができましたが、とても苦労したのを覚えています。
実際に参加してみて、特に印象に残っているのは次のような点です:
✅ 初心者向けIssueを見つけるのが意外と難しい
「good first issue」というラベルがついていても、実際に見てみると、予想以上に専門的な背景知識が必要だったり、Issueの説明が英語で難解だったりすることもよくありました。
そんなときに役立ったのが、ドキュメントの修正や翻訳などの比較的シンプルなタスクです。まずはそういったIssueに取り組むことで、プロジェクトの流れやレビューの文化に慣れることができ、次第に「自分にもできるかも」という自信につながりました。
✅ 人のコードを読む力が本当に大事だと実感
PRを送るためには、まず既存のコードをしっかりと理解しなければなりません。これが思っていた以上に時間がかかりました。
自分で新しくコードを書くよりも、すでにあるコードを読む時間の方が圧倒的に長い - これは学校の課題とは大きく違う点でした。
でも実はこの「コードを読む力」こそが、実際の現場で本当に必要とされるスキルなんだということを、後になって強く実感しました。
✅ どんな小さな貢献でも、自信につながる
自分が送ったPRが無事にマージされたときの喜びは、言葉にできないほど大きなものでした。
たとえ小さなスペルミスの修正でも、それが「世界中の開発者に貢献したこと」になるんです。
初めてPRをマージしてもらったときの経験は、プログラミングを勉強するモチベーションにもつながりました!
✍️ 私のPR体験記
実際に私が初めてPRを送ったときの記録は、こちらのブログ記事にまとめています:
🔗 Hacktoberfest 2021! My first contribution
まとめ:この秋、コードで乾杯!
読書の秋、食欲の秋、そして - コードの秋!
ビールで乾杯するのも素敵ですが、今年の秋はちょっとだけ趣向を変えて、「コードで乾杯🍻」してみませんか?
Hacktoberfestは、初心者でも安心して挑戦できるオープンソースの入り口です。普段はなかなか踏み出せない人こそ、こうした世界的イベントの力を借りて、一歩を踏み出してみてください。小さな貢献が、大きな自信につながるはずです!
10月の開催に向けて、今からGitHubに慣れておくと安心です。
少しずつIssueの探し方やPRの送り方を練習しておくと、本番ではスムーズに参加できますよ!
🍁Let’s celebrate this fall with code! Cheers to your first contribution.🍁
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