“全国民”がラーメン屋、食堂で見たことのある《緑のピッチャー》やっぱりとんでもなく売れていた…!象印マホービンが初めて明かす「販売個数」と「驚きのウラ話」

”国民的”緑のピッチャー

出張先の京都の食堂で飯を食べている時に、ふとテーブルに置かれているポットが気になった。

薄緑色で、内側が白い。中にはたっぷり水と氷が入っている。ラーメン屋さんや定食屋さんなどでよく見かけるポットだ。

数えきれないほど遭遇してきたけれど、このポットについてこれまで深く考えたことがなかった。その場でAmazonを検索してみると、『象印マホービン クールピッチャー』という商品名だと知った。業務用の商品ながら、値段は2118円とお手頃だ。さっそくポチってみた。

東京の自宅に帰るとすでにクールピッチャーは届いていた。ためしに氷水を作ってテーブルに置いてみる。手を伸ばせばすぐに冷たい水を補給ができて、しかも結露も発生しない。容量も1.7リットルとたっぷりだ。専らリビングのテーブルで仕事をしている僕にとって、予想通りとても便利な商品だった。

<日本国民全員が食堂で見たことがあるポット買った>

でなにげなく呟いてみると、意外なことにすごい反応があった。

8000リポスト、13万いいね、487万件の表示というなかなかのバズだ。

筆者の実際の投稿

リプライでは、

「たしかに見たことある!」

という意見が多かった。

皆さん、こんなに興味があるならば、もっと深堀りしなくては!

ということで、象印マホービンの広報・濱田捷彦(はまだ・かつひこ)さんにお話を伺うことになった。

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「ウチの技術で解決できないか?」

「こんな形で注目を浴びることになるとは、私たちも想像していなかったので……すごく驚きました。このクールピッチャー、発売は1986年なんです。今からもう40年近く前ですね。当時からずっと、あの形、あのサイズ、ほとんど変わっていません。

炊飯器などの取材を受けることは非常に多いのですが、実はクールピッチャーの話を聞かせて欲しいと依頼されたのは今回が初めてでして(笑)。発売からずいぶん経っていますから、開発に関わっていた社員の多くはすでに会社を離れています。そのため当社の社長である市川(典男)や『まほうびん記念館』の館長にもヒアリングを行い、昔の記憶を掘り起こしてもらいました」

1986年のカタログに掲載されていた/象印マホービン提供

1986年当時から大衆食堂やラーメン屋のテーブルの上には、冷水のピッチャーが置かれていることが多かったという。ただ、この頃主流だったのはプラスチック製やガラス製のピッチャーで、結露でテーブルがひどく濡れてしまうのが当たり前だった。

すると、社員のひとりから

「これ、ウチの技術でなんとかならないか?」

という声が上がったのだという。

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