コース: 慕われるマネージャーになる

学習と能力開発に注力する

私は以前、人事のチームを率いていました。 その職に就いたときは、 鷲のように颯爽と現れて自由の旗を振り、 障壁を取り除き、問題を終結させるのが 自分の役目だと思っていました。 しかし、必要なことは違いました。 仕事を2倍よくするにはどうしたらよいか 部下に尋ねると、ほぼ全員が 飽き飽きしているとわかりました。 理屈の上では仕事が好きでも、 つながりを感じず、 仕事を「ただのウォーキングマシンのよう」 と言う人もいました。 私はすばらしいチームを 取り戻したいと思いました。 仕事の仕方を変える必要がありました。 調べてみてわかったのですが、 仕事に飽きているとやる気が失われ、 対立が起きやすく、 バーンアウト率が上昇します。 もう少し補足しましょう。 ハーバードビジネスレビューによると 学びのある従業員は不安や ストレスが少なくなります。 退屈して惰性で働く従業員より、 倫理観も高くなります。 惰性か意欲的か、その狭間かに関係なく、 全員が学びに値します。 その変化を起こすのが マネージャーの仕事です。 ここで、慕われるマネージャーになるための 学習戦略を立てる上で 3つのヒントを紹介します。 まず、毎週新しいことを 学ぶ計画を立てましょう。 予定表に毎日 10 分予定を入れて、 LinkedIn ラーニングコースを視聴する、 好きな雑誌の記事を読む、 別のチームの人と話をするなど、 何か新しいことを学ぶように 従業員を促します。 予定表に入れるのは、 個人や仕事の能力開発継続のために スティーブ・ジョブズや イーロン・マスクなどの 成功者が使った戦略です。 その上で毎週、何を学んだのかを 尋ねましょう。 毎日 10 分頭を働かせる 時間を取れない人がいれば、 その学習の障壁を取り除くのが マネージャーの仕事です。 次に、協力して個々の予定を 作成しましょう。 給与のためだけに働く人もいれば、 問題解決、創造性の発露、 目的と意味を求めて働く人もいます。 残念ながら、動機や目的意識、 意欲について聞いてみなければ、 その従業員のことはわかりません。 5週間、5か月、5年後に どうなりたいでしょうか。 昇進に関心があるでしょうか。 今後大きな生活の変化が予定されていて、 新しいスキルの習得が必要でしょうか。 疲れた頭を休ませる有給休暇が 必要でしょうか。 顧客がそれぞれに応じた 個別の対応を求めるように、 従業員にも現実的で達成可能で実践的な、 個別の学習計画が必要です。 そして、学習を認識の手段として 使いましょう。 学習が規制遵守と密接に 繋がっている組織もあります。 安全講習に出席してもらう場合などです。 取り組んでいる業務に関連する 研修を受けてもらい、時間が経てば 再教育のための研修を 受けてもらう場合もあるでしょう。 学習がやる気を促すこともあります。 カンファレンスへの参加や 上級管理職の終日シャドーイングなどです。 従業員が個人的にも仕事の上でも学び、 成長できる新しい方法を見つけることで、 感謝を伝えましょう。 人事に携わってわかったことは、 誰もが学び、成長することを 望んでいるということです。 それを理解し、障壁を取り除き、 能力開発の機会を見つけ、 現在と今後の仕事に役立つ継続的学習を 支援するのが優れたマネージャーです。

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