コース: プロジェクトを成功に導くには
スコープの変更管理をする
プロジェクト計画は作業を予測して 作成しますが、想定外のことは起こります。 想定外の多くは、追加作業、追加コスト、 期間の延長などの影響をもたらします。 ここでは、スコープに影響する想定外への 対処方法を説明します。 プロジェクトは通常、計画の期間内、 予算内で、綱領に書かれた 目標を達成すれば成功です。 プロジェクトの目標、 つまり完了すべきことを、 スコープと言います。 スコープ、スケジュール、予算という 3つの要素は、どのプロジェクトにも 存在します。 これを3つの制約条件と呼びます。 一般的にプロジェクト管理では、 この3つの条件の変更と 調整に重点が置かれます。 3つの条件は相互につながっています。 1つを変更する場合、ほかの2つへの影響と プロジェクト全体への影響を 考慮しなければなりません。 H+ Sportは、クレーンの部品の問題で その状況に直面しました。 クレーンを設置するまで、誰もその部品の 注文を考えていませんでした。 1つの変更で3つの条件の調整が 必要になったのです。 その部品は最初のスコープに 含まれていなかったので、部品の追加のため スコープの拡大が必要になりました。 プロジェクトの遂行には それが不可欠でした。 部品にはコストがかかるので、 予算も増やしました。 部品の注文から出荷までの リードタイムも必要でした。 よって、スケジュールも影響を受けました。 通常注文であれば部品と送料で 1,000 ドルですが、到着までに 3週間かかります。 特急注文にすれば料金は 2,000 ドルに跳ね上がりますが、 1週間で届きます。 このようにプロジェクトのスコープに 部品を加えることで、スケジュールと 予算の調整も必要になったのです。 スコープの変更は内々に 管理することもできます。 しかし、変更の提出から承認、伝達まで、 チームが取るべきスコープ管理プロセスを 明確にしておくことをおすすめします。