コース: プロジェクトマネジメントの基礎:予算管理
リソースの使用状況を調べる
想像してください。 高速道路を走っていて、 天気がよく、混雑もしていません。 速度制御装置のおかげで 速度制限は超えていません。 丘の頂上を超えたとき、前方の路肩に 警察車両が止まっているのが見えました。 どうしますか。 何も後ろめたいことがなくても、 ブレーキを踏んで速度を落としますね。 これが、日常で測定が及ぼす力と影響です。 同じことが プロジェクトの測定にも言えます。 コストが高い項目を丁寧に記録しましょう。 そうすればコストの変化に 先回りして対応できます。 プロジェクトでコストがかかるものの ひとつは人件費です。 そのため、リソースの使用状況に関する 情報収集は特に注意しましょう。 情報収集についてアドバイスがあります。 まず、組織文化を 理解するよう努めてください。 リソースのコストは どう割り当てるべきですか。 一般的な方法を紹介します。 勤務記録を付ける組織があります。 15 分単位、時間、日、 週、月ごとに記録します。 特定の予算項目に対して、 工数を割り当てている組織もあります。 別の組織は設備投資コストか 運用コストとして割り当てます。 それぞれのリソースタイプを どこに分類するかは、 組織の財務部門に確認してください。 人件費を割り当てるポリシーが分かれば、 リソースの記録に組み込むことができます。 次に、情報収集と処理が適切な時期に 行われているかを評価します。 速やかに報告できるよう、使用状況の データは日頃から入手しておきます。 毎月1日に運営委員会に 報告しなければならないとしましょう。 正確な最新情報を入手するために、 リソースの使用状況と コストの情報が必要です。 月末になってから、チームに実際の リソースの使用状況を 提出させるようではいけません。 それではデータを報告書にまとめて、 正確かどうか確認する時間がありません。 情報収集タイミングを プロジェクト計画に盛り込みましょう。 それから、業者への 支払スケジュールを考慮します。 請求は月末でしょうか。 サービスが終了してから 請求する業者もあります。 その間に報告期間は度々巡ってきます。 業者の請求方法を知れば、一定期間の資金を 正確に割り当てることができます。 最後に、リソースの使用状況に関する 情報について照合する時間をとりましょう。 何事も時間が必要です。 正確性を高めるために、 プロジェクトマネジメントの時間を 割り当てます。 メンバーを指導したり、 記録の習慣ができ上がるまで 入力を検証する時間も含めます。 プロジェクトの中で状況は 変化するのが現実です。 乗っている列車の車輪がぐらついていたり、 崖から落ちそうであれば 事前に知りたいはずです。 日頃からリソースの使用状況の データを収集すれば、 プロジェクト管理に役立ちます。 リソースの使用の増減は、 早めに状況の変化に気付く指標になります。 リソースの使用状況について記録すると、 予算状況を適切に維持できるだけでなく、 問題にあらかじめ 対応できるようになります。