Thoughts and Notes from CA

アメリカ西海岸の片隅から、所々の雑感、日々のあれこれ、読んだ本の感想を綴るブログ。

America Life

“アメリカ歴”がにじみ出る日本語のクセたち

">アメリカに住んで10年以上になるが、こちらに住む日本人と話していて、使う言葉から「あっ、この人はこっちの暮らしが長いんだろうなぁ」とわかる時がある。英語が上手とか、こちらの考えに染まっているとか、そういうのとは異なる「生活の中で染みついた…

トランプ政権”という症状──現地で見るアメリカ社会の今

「トランプはなぜ労働者階級の大きな支持を得ているのか」、この問いに対する面白い答えが今読んでいる本に書いてあった。 It's OK to Be Angry About Capitalism (English Edition) 作者:Sanders, Bernie Crown Amazon I think the more accurate answer as…

アメリカ在住10年:初めてのカナダ旅行での心地よい「違い」たち

">「たまには、遠出をしてみよう」、と思い立ち、春休みの旅行の行先はカナダにすることに。アメリカ暮らしは10年を超えるが、実はカナダは初めて。食べ物、人の温かさ、旅のしやすさ——どれも想像以上で、家族みんな大満足の旅に。今回はアメリカと比べなが…

おのれ「名もなき家事」 地味に手強い奴め

私の妻は日本に一時帰国中。大学受験が終わった娘の日本での一人暮らし生活の立ち上げを支援しつつ、入学式に参列するためだ。仕事と学校がある私と息子はアメリカで留守番。夏の一時帰国の際に、一人暮らしをすることは毎年のことだが、息子と二人暮らし生…

日本に旅立った娘のはなし - 10年半のアメリカ生活を経て、自ら選んだ未来

">昨年の6月、娘はアメリカの高校を卒業し、日本の大学に進学するために日本に旅立った。2013年11月にわが家はアメリカに移住したので、10年半のアメリカ生活に終止符を打ったことになる。 "> 渡米当初からの葛藤:「早く日本に帰りたい」 娘は日本が大好き…

校長室に呼び出された息子とゼロ・トレランス

「校長室に呼び出されちゃったよ、、、。」 今日、放送で校長室に呼び出されちゃったよ、、、。 学校から帰ってきた息子がいきなり物騒なことを言う。「いったい何をやらかしたのか?」、いや、そもそも息子は素行が悪いタイプではない。「何があったの?」…

アメリカの2024年の標準控除が442万円だった件

3月は私にとって日米の確定申告のシーズンだ。毎年期限ぎりぎりまで引っ張るのだが、今年は意を決して、2月中に全て終わらせた。今年はアメリカの証券会社の資料の不備で$15K近い追加納税を強いられそうだったが、ChatGPTやTurboTax(アメリカの納税ツール)…

移民から見た、 “かつて報われた人”たちの自由な選択

以前、PIPに入れた私の部下が医師の診断書をとり、傷病休暇を取得したという話をした。結局、彼は4ヶ月半の傷病休暇後に辞表を提出した。退職届けを受けた人事の担当がにこやかな絵文字とともに Sooooo glad he went this route, rather than returning to a…

トランプ政権の“汚れ役”?ヴァンス副大統領と司法の綱引き

私が少しひいきにしているアメリカ副大統領のJDヴァンスの発言が物議を醸しているようだ。 バンス米副大統領が司法を批判し、波紋を呼んでいる。財務省が管理する個人情報に、政府の新組織「政府効率化省」がアクセスすることを差し止めた連邦地裁判事に対し…

わが家の「書評の日」—5年以上続けてわかった、子どもが本を読む習慣をつける方法

先日書いた『アメリカ生活11年、それでも「日本語が強い」わが家の子どもたちの話』という記事の、2週間に一度の家族の「書評の日」の部分への反響が大きかった。「子どもにもっと本を読んで欲しいな」というのは多くの親の共通の悩みだと思う。うちの事例…

日本で健康診断、アメリカで再検査? 在米日本人の医療との付き合い方

日本に一時帰国する際、私は必ず健康診断を受ける。もちろん、日本の保険には加入していないので全額自己負担になるが、日本の健康診断には十分その価値はある。 アメリカには定期健康診断という考え方はなく、保険の内容によってAnnual Physical Examがうけ…

アメリカ生活11年、それでも「日本語が強い」わが家の子どもたちの話

「英語が強い」、「日本語が強い」というのは、アメリカに住む日本人家族の中でよく使われる言葉だ。メインで使う言語が日本語だったら「日本語が強い」、その逆だったら「英語が強い」と言い、ここの「強い」は著しく長けているという意味ではない。 わが家…

対面だから触れられた、”トランプの票田”出身の上司の矜持

昨年末に久しぶりに部署のオフサイト会議が開催された。私はとある中小のIT企業のFP&A(Financial Planning and Analytics)で働いているのだが、そこのリーダーたちとサンフランシスコのホテルに2日こもって会議を実施した。ほぼ毎日のようにZOOMやSlackでや…

荒涼の地、デスバレーに見た文明の分岐点

デスバレーの荒涼とした景色に思う 今年の年末の家族旅行は、セコイア国立公園、デスバレー国立公園、ロサンゼルスに。北カリフォルニアに住むわが家、文字通り広いカリフォルニアを車で縦断横断することに。同じ州内でここまで違う様相を見せるものなのかと…

インディアン・カジノの歴史と現在:6兆円産業の光と影

"> https://www.redhawkcasino.com/ この煌びやかなカジノリゾートホテル。ラスベガスを彷彿させる絢爛さだが、実はわが家から車で30分もしないところにあるネイティブ・アメリカン保留地にあるいわゆるインディアン・カジノだ。 ">アメリカのカジノの代名詞…

選挙地図に垣間見るアメリカのリアル

「真っ赤」なアメリカ地図の不思議 2024年の大統領選の選挙結果は、得票率をみるとトランプは50.1%で、ハリスは48.3%なので圧勝という程ではない(勿論選挙人の数はかなり差がでたが)。が、アメリカ地図で見ると下記の通り真っ赤で、実際の得票率との大きな…

アメリカン・ドリームを実現したヴァンス次期副大統領

2016年の大統領選挙でトランプが勝利した際に『ヒルビリー・エレジー』という本が話題になった。本書の序文は下記のような内容から始まる。 ヒルビリー・エレジー~アメリカの繁栄から取り残された白人たち~ (光文社未来ライブラリー) 作者:J・D・ヴァン…

ピンクのドレスから学ぶ、自由に自分の人生を生きること

私は色々な価値観が入り乱れつつ、それぞれの個人が自分の人生を自由に生きているアメリカが気にいっている。この国では「いい歳をして!」とか「公衆の面前で!」みたいな世間の目は存在しないというか、そういうことを気にする人は殆どいない。ジムに行け…

5年以上リバウンドなし!理想の体型を実現する三原則

私がダイエットに失敗した数を数えたら、30回はくだらないだろう。そんな数々の失敗を重ねた末に、この肥満大国のアメリカでも、5-6年ほどは自分のなりたい体重と体型を維持できている。きっかけは、体重を減らすことから『良い生活習慣を作ること』に目…

娘の勧めで読んだ『絶望死のアメリカ』に垣間見るトランプ人気の背景

娘が選んだ一冊:『絶望死のアメリカ』 日本で受験勉強中の娘は予備校で勧められた本をよく購入する。自分では買わないなぁ、という本がたまに購入されるので、結構楽しみにしている。先日も、Kindleでの書籍購入通知がメールで飛んできた。¥3,800、なかなか…

外資の人事制度PIPでやらかした話

PIPって何だ? 外資系企業に勤めている人にとってPIP(ピップと読んだりする)はあまり気持ち良い言葉ではない。Performance Improvement Planの略で、日本語に訳せば業務改善計画だ。あまり成果のでていない従業員に対して、改善プランを策定し、そのプラン…

アメリカを先行する日本の給食無償化—公平な食事の未来へ

「米がない」、息子の昼食の危機 息子:あれ、米ないじゃん アメリカに住んでいても主食は白米のわが家。晩御飯の支度をしている時に、米がないことが発覚し、買いに行くにはもう時間が遅く、その日の夕食はパスタに切り替えてしのいだ。問題になるのは次の…

グリーンカードの再入国許可証

日本の大学に進学する子どもの永住権 私の娘は日本の大学を受験するために現在日本に滞在している。娘はアメリカ永住権、いわゆるグリーンカードを持っているのだが、アメリカ国外に6ヶ月以上滞在するとグリーンカードの保持意思を疑われ、場合によっては没…

ハリスVSトランプテレビ討論会雑感

">2024年9月10日に民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ元大統領(以下敬称略)によるテレビ討論会が実施された。私の職場では政治の話がされることは滅多にない。が、今日の部署のリーダー会議の冒頭で、この話題で思いの外盛り上がっていたので、やは…

一時帰国の苦悩:街なかにゴミ箱が少なすぎる問題

">今年は2週間半ほど日本に一時帰国している私。今年の一時帰国もあと2日を残すのみ。家族との時間、友人との再開、美味しいお酒と食事、安全な街と整然と規律ある人たち、など一時帰国のありがたさを日々感じている。日本というのは本当に素晴らしい国だな…

アメリカの保険用語 デダクタブルって何だ

病院からの請求書の破壊力 引っ越し先のカリフォルニアで長らくかかりつけ医(Primary Care Doctor)が見つからなかったのだが、1年間かけて(!?)遂に先日、かかりつけ医の先生の初診を受けることができた。2ヶ月ほどきらしていた念願の常備薬の診断書も…

ケールと鶏むね肉の和風パスタ

前回の記事で紹介した通し、現在アメリカ一人暮らし中の私。今回から、アメリカでの一人暮らしで重宝している、簡単で美味しいレシピを紹介していきたいと思います。なお、私のレシピは、かなり脂質を抑えたものになっているので、こってり料理がお好きな方…

家族が帰国し、一人で迎えるアメリカの夏:アメリカの家事事情

アメリカの夏:一時帰国と一人暮らし 夏はアメリカ在住者にとっては一時帰国の季節。そして、私にとっては一人暮らしの季節でもある。勿論、毎年日本には一時帰国するのだが、家族と同じくらい長く帰国することは、仕事の関係上できない。なので、必然的に家…

頑張れUNIQLO!君なら米国でもっと成功できる!

週末に日本語補習校で衝撃のニュースを耳にする。 サクラメント・エリアに遂にユニクロの実店舗ができるらしい。しかも、時期はずれるが、Arden FairとRosevilleに作られ、2店舗も一気に進出。 日本の一時帰国の際に、ユニクロで爆買いをして、スーツケース…

アメリカ育ちの娘が中学模試を受けたら:娘が直面した受験英語のリアル

娘の中2英語模試の点が70点台だった 大分前の話になるが、私の娘が中学生の頃の話。娘が諸般の事情で日本の中2の模試を娘が受けたところ、英語の点数がまさかの70点台であった。当時娘は米国在住6年目で、英語力は相当のもの。TOEICも950点近く、日本のセン…

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