HD-2D版『ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…』、さっそくやってます。うちはAmazonで予約したスイッチ版。36年前、ファミコン版ドラクエⅢを近所のおかじま電器で予約したとき、整理番号は3400か3600番台だったと記憶している。ごくローカルな家電量販店で3000本以上も受注、販売していたことに今さら驚く。
パッケージを開けると、そこには……!! つい先日『オホーツクに消ゆ』パッケージ版の遊び心に矜持を感じた話をしたばかりだが、まさかドラクエでも同じ志を感じることになろうとは。もちろん、裏側にかけ変えた。両側ともドラクエⅢパッケージ。たまらん。今回はスーファミ版のキャラデザがベースとなっており、過去に各ハードでリメイク版を出し続けてきたおかげで、現代リメイクの資本となっているのを感じる。
SFC版以降のリメイクは未プレイなので詳しくないが、この光の声って結局何者なんだろう? ゲームのナビゲーターとして存在してるのだろうが、本編の中では特に言及されてないし、クリアすれば、いよいよ正体が分かるのだろうか。
性格診断の最後の質問パターン、どれも道徳の授業みたいな内容。何度リセットしても毎回違うシチュエーションになり、思わず全部出してみたくなるが、いつまでたっても物語が進行しないので、適当なところで手を打つ。
性格はいっぴきおおかみにした。光の声、ナビゲーターのくせに人の性格をズケズケと指摘してきて、なんだか腹が立ってくるな……そもそも性格診断されたり、占いで今日の運勢を決められたり、他人に自分を理論的に分析されるのが好きでないタイプなので……って、そういう性格も見抜いてる!?
ママンに起こされて、王様へ謁見。性格リセマラ中に試したところ、なんと王様にも会わず、ルイーダの酒場で仲間も加えない選択肢もできる。ママンの「本当に王様に会わないの?」の催促圧がこわい。どうやら勇者一人でもゲーム進行はある程度できるが、商人の町作りパートで積んでしまうそうなので、やはり仲間はいたほうがよい。
ルイーダの酒場にて、仲間登録。戦士、僧侶、魔法使いのスタンダードなメンバー。ファミコン版ではどうしていたか記憶が薄いが、自分のゲームにおける仲間のネーミングは、歴代のペットの名前と決めている。現役ペット・愛猫カヌは魔法使い(ルックスB=女)、過去ペットのマーシャルフェレット2本・イヅナとコッパは僧侶A、戦士Bにした。僧侶はあとで男賢者にしたいから(本当は女僧侶が好きなのに我慢して)僧侶Aにしたら、女僧侶のようなロン毛男ルックスがあって、迷わずコレにした。開発陣、よく分かってらっしゃる……!
カヌとフェレたちについては当ブログで書いてきたとおり。フェレットと出会ってもう16年になる。フェレットはとても飼いやすく人馴れもよく、手のかからないペットとしていまだに根強い人気があるそうで、ペットカフェやフェレット専門店で時折見かけるたびに可愛いと思う。寿命がもっと少し長ければもう一度お迎えしてみたかったが、自分にとってのフェレットは、もうイヅナとコッパが最初で最後と決めている。
ペットたちと、ゲームで再会&冒険開始。なんだか不思議な気持ちになる。
自分で有名人を自負する、自意識激高のモンスターじいさん。はぐれモンスターを集めて、モンスターバトルロードでお金稼がなきゃ。
新しい城や街に入ると、地名とともに全景が見渡せる演出が素敵。キャラクターは2Dなのに、背景は美麗グラフィックのギャップにも慣れてきた。夜遅くに玄関で子供の帰りを待つママンに、心を打たれた。初代ファミコン版で想像してきたイメージを、リアルなグラフィックとともに投影させている。
シャンパーニの塔の、カンダタ討伐。名前の元ネタである芥川龍之介の「蜘蛛の糸」のカンダタは、救いのワンチャンをあっけなく逃して再び地獄に落ちるけど、こっちのカンダタは悪行を2度も許されてるし、まんまと逃げ切ってズルい。とはいえ憎みきれない悪党キャラだから、カンダタの異世界転生スピンアウトとかあってもよさそう。
ロマリアで王様になるイベント。勇者だった頃のコマンド選択がいちいち面白い。
恒例イベント・ぱふぱふ。女戦士コッパに嫌われてしまった……。ルックスBのほうが装備品の幅は広がるしセクシーギャルにもなれるが、コレがやりたくてルックスAにしている。
他の男メンバーでぱふぱふすると、仲間の無言の優しさを感じられる。
LV15あたりのステータス。装備品や呪文、特技も増えて、やっとまともに闘えるように。ただ、女戦士の装備コストが高い割には攻撃力不足を感じるのと、ピラミッドで黄金の爪を入手して実戦してみたくなり、実家の初代愛犬・ミルキー(シェットランド・シープドッグ)の武闘家Bと交代することに。
2代目の実家愛犬・チャム(チワワ)は商人として、出番を控えている。画像アップを忘れたが、実は3代目実家愛犬・コロ(雑種)の盗賊、4代目実家愛犬・ゆき(柴犬)の魔物使いもいる。フェレット2本も、3代目までの実家愛犬も、すでに天寿を全うし天国へいる。在りし日の面影を心に反映させながら、こうしてゲームで再会できることが嬉しい。みんな大切な家族たちだ。魔物使いならぬ、ペット使いの勇者マクガ。歴代ペットたちとの冒険は、現在ポルトガで船を入手したばかり。一気に行けるとこと、できることが増えてしまって、さてどこへ行こうかなー。
ゲーム自体の感想としては、システム面でRPGのかったるさを極限まで払拭し、ルーラのMPを0にして、ダンジョンや屋内でも天井をすり抜けルーラ移動できるなど、難易度を下げる工夫が随所に施されていて感心した。ただ、シナリオテキストなどゲームの物語自体の古さというか、原作が持つ隠しきれない昔のゲームっぽさ=ゆうぼん色と、現代解釈とのせめぎあいが、ちょっと辛くなる時がある。具体的に例えると、女性の部屋のタンスを漁ったら、ルーズソックスやうさぎのしっぽが仕込んであるのは、ピチピチギャルネタが好きなゆうぼんらしいけど、バラモス討伐中に行き倒れた冒険者たちの遺品らしきアイテムが、フィールド上にキラキラの物体として落ちているのは、別の若いドラクエスタッフによる現代的解釈、またはイマドキっぽいゲーム進行上の救済品に感じられる。いずれも長いシリーズの歴史を持つドラクエらしさのひとつかもしれないが、初代を遊んだ身として、まったく新しいゲームとして遊べるかというと、やはり違うと思う。それでも初代ではどうだったっけ……と徐々に薄れゆく記憶を手繰り寄せながら遊ぶのは、とても楽しい。先月エントリの『オホーツクに消ゆ』から繰り返すが、この流れは来年発売予定のⅠ・Ⅱのドラクエリメイクも含め、ゆうぼん自身のゲームクリエイターの集大成であり、過去へのケジメ=終活でもあり、ドラクエ新時代の始まりなのだと思う。
youtu.beところで先日「大魔王ゾーマのいてつく配信」を見たら、めっちゃ面白かった。まさか公式でラスボスを使ったメタなゲーム実況をやるとは。勇者や魔王コンテンツのオリジンであるドラクエが、とうとうやりやがった……と正直面食らった。これぞ新時代のドラクエ。ゲームのPR活動としては最高だし、他社ゲームでもマネしやすそうなので、どんどん続いてほしい。