沖縄県で「ピットブル」が民家の飼い犬をかみ殺す 徘徊・咬傷事件が問う“大型犬の飼い方” #エキスパートトピ

5月30日午後11時40分ごろ、沖縄県金武町の民家で、庭にいた70代男性の飼い犬が、大型犬ピットブルに襲われ死亡しました。この犬のご冥福をお祈りいたします。
ピットブルは闘犬種で、茶色の体にチェーンの首輪を着け、体長は約1メートル。男性にけがはなかったそうです。警察官4人がその場で確保し、当初飼い主は不明でしたが、後に米軍人と判明しました。
大型犬の飼育には、脱走防止や管理の徹底など特別な注意が求められます。その辺りを見ていきましょう。
ココがポイント
飼い犬は首元を噛まれその場で死んでいるのが確認された。民家の庭で飼われていたという。男性にけがはなかった出典:RBC琉球放送 2025/5/31(土)
米軍属が飼う大型犬が散歩中の小型犬に噛みつき死亡させる咬傷事故が発生し、沖縄署や市が飼い犬の管理徹底を呼びかけていた出典:琉球新報 2025/5/31(土)
この米軍人はきのう石川警察署を訪ね、ピットブルの飼い主だと確認された。捨てた犬ではなく脱走していたことが分かった出典:RBC琉球放送 2025/6/1(日)
ピットブルの飼い主が米軍人だったと発表した。ピットブルは石川署員が事故現場で確保出典:琉球新報 2025/6/2(月)
エキスパートの補足・見解
ピットブルは、欧米の多くの国や地域で飼育が禁止されている危険犬種です。
一方、日本では法的な飼育禁止措置はなく、大型犬として札幌市や茨城県など一部の自治体では条例で管理が求められています。
この犬種は非常に力が強く、子どもに対して致命的な危害を加える可能性もあります。飼い主には従順でも、他人や他の動物に対しては攻撃的になることがあるため、そうした特性を忘れると危険です。犬には罪はないですが、適切な管理を怠れば、命に関わる事故につながりかねません。
今回、ピットブルが民家の飼い犬をかみ殺すという痛ましい事件が発生しました。飼い主は米軍人と判明していますが、基地内で飼育されていたのかなど詳細は不明です。
沖縄市飼い犬等の飼養管理に関する条例では、飼い主には「飼い犬の性質や形態等に応じ、人畜に害を及ぼさないよう適切にけい留する義務」があります。沖縄県全体に多くの米軍人が居住していることを踏まえ、今後こうした条例の運用や強化が求められるのではないでしょうか。