ドイツが異例のイスラエル批判 「もはや理解できない」

ドイツのメルツ首相=22日、リトアニア首都ビリニュス(ゲッティ=共同)

 【ベルリン共同】ドイツのメルツ首相は26日、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの攻撃について「何を目的としているのか、もはや理解できない」と批判した。ドイツメディアが報じた。ナチス・ドイツのホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の加害責任から、ドイツはイスラエルを支持する立場を貫いており、首相の批判は異例。

 メルツ氏は欧州政治を議論するイベントで、ガザで民間人や子どもの犠牲が増えていることに言及し「(イスラム組織)ハマスによるテロとの戦いとして、攻撃を正当化することはもはやできない」と非難した。

 さらに、ドイツがイスラエルに助言する場合、他の国より慎重さが必要だとした上で「国際人道法が侵害されるのであれば、ドイツやドイツ首相は何かを言わなければならない」と強調した。

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