Pythonで複数の変数に複数の値または同じ値を代入
Pythonでは=
演算子を使って変数に値を代入する。
a = 100
b = 200
print(a)
# 100
print(b)
# 200
上の例のように一つずつではなく、複数の変数にまとめて値を代入する方法を紹介する。一行のシンプルなコードで書けるので便利。
複数の変数に複数の値を代入
変数および値をカンマ,
で区切ることで複数の変数に複数の値を同時に代入できる。
a, b = 100, 200
print(a)
# 100
print(b)
# 200
3個以上の変数でも、それぞれ異なる型でもOK。
a, b, c = 0.1, 100, 'string'
print(a)
# 0.1
print(b)
# 100
print(c)
# string
左辺の変数が一つの場合はタプルとして代入される。
a = 100, 200
print(a)
print(type(a))
# (100, 200)
# <class 'tuple'>
左辺の変数の数と右辺の値の数が一致しないとエラーValueError
になるが、変数に*
をつけることで残りをリストとして代入できる。
# a, b = 100, 200, 300
# ValueError: too many values to unpack (expected 2)
# a, b, c = 100, 200
# ValueError: not enough values to unpack (expected 3, got 2)
a, *b = 100, 200, 300
print(a)
print(type(a))
# 100
# <class 'int'>
print(b)
print(type(b))
# [200, 300]
# <class 'list'>
*a, b = 100, 200, 300
print(a)
print(type(a))
# [100, 200]
# <class 'list'>
print(b)
print(type(b))
# 300
# <class 'int'>
*
についての詳細や、タプルやリストの要素を複数の変数に代入する方法については、以下の記事を参照。
同じような書き方で複数の変数の値を入れ替える(スワップする)ことも可能。
複数の変数に同じ値を代入
=
を連続して使うと複数の変数に同じ値を代入できる。複数の変数を同じ値に初期化する場合などに便利。
a = b = 100
print(a)
# 100
print(b)
# 100
3個以上でもOK。
a = b = c = 'string'
print(a)
# string
print(b)
# string
print(c)
# string
同じ値を代入したあとで片方に別の値を代入することもできる。
a = 200
print(a)
# 200
print(b)
# 100
整数int
や浮動小数点数float
、文字列str
のようなイミュータブル(変更不可能)なオブジェクトではなく、リストlist
や辞書dict
のようなミュータブル(変更可能)なオブジェクトを代入する場合は要注意。
=
を連続して使うとすべての変数が同じオブジェクトを指すことになるため、一方の要素の値を変更したり新たな要素を追加したりすると、他方も変更される。
a = b = [0, 1, 2]
print(a is b)
# True
a[0] = 100
print(a)
# [100, 1, 2]
print(b)
# [100, 1, 2]
以下の場合と同じ。
b = [0, 1, 2]
a = b
print(a is b)
# True
a[0] = 100
print(a)
# [100, 1, 2]
print(b)
# [100, 1, 2]
別々に処理したい場合はそれぞれに代入すればよい。
c = []; d = []
とすると、c
とd
はそれぞれ二つの異なった、互いに一意な、新たに作成された空のリストを参照することが保証されています。 (c = d = []
とすると、c
とd
の両方に同じオブジェクトを代入します)
3. データモデル — Python 3.11.3 ドキュメント
a = [0, 1, 2]
b = [0, 1, 2]
print(a is b)
# False
a[0] = 100
print(a)
# [100, 1, 2]
print(b)
# [0, 1, 2]
copyモジュールのcopy()
やdeepcopy()
で浅いコピー・深いコピーを生成する方法もある。以下の記事を参照。