こちらの記事で、 「場所を13世紀の南東ヨーロッパを舞台にしたので、歴史に残らなかったという設定に説得力がある」 と書きました。でも、ちょっと自分の知識と推論だけでは自信がない…。
というわけで、chatGPTに聞いてみた。
映画どらえもんのび太の絵世界物語の舞台は13世紀の南東ヨーロッパですが、そこに小さい国があったとして、その国が20世紀までの間に歴史から消えてしまうという可能性はありますか?当時の南東ヨーロッパの情勢を鑑みて推論してください。また、あるとすれば現在のどの地域が有力ですか?
小島さん、映画『のび太の絵世界物語』の13世紀南東ヨーロッパにあった小国が、20世紀までに消滅してしまう可能性について考えてみましょう。まず、当時の情勢から可能性と要因を整理し、有力な現代の地域候補を挙げます。
■ 13世紀南東ヨーロッパの情勢概観
- 第四回十字軍後の分裂(1204年以降):
ビザンツ帝国がラテン帝国、ニカイア帝国、エピロス公国などに分裂。南東ヨーロッパには大小の諸侯国・公国が林立。 - オスマン帝国の台頭(14世紀半ば〜):
1360年代以降、ビザンツや周辺諸国はオスマンに征服され、トラキア・マケドニア・アルバニア・ギリシャ全域が次第に支配下に。 - ヴェネツィア・ジェノヴァの商業進出:
アドリア海〜イオニア海沿岸に要塞都市(ドゥラーシュ、コルフ、スパルタなど)を築き、海上交易網を拡大。
こうした「混乱と征服」の中で、小規模な国・公国が数十年〜数百年で消滅・併合される例は非常に多く、むしろ「20世紀まで残った例」の方が特殊といえます。
■ 消滅の可能性と主な要因
- オスマン帝国への併合
- ビザンツ帝国(ニカイア帝国)への再併合
- 1261年に正統ビザンツがコンスタンティノープルを奪回後、一時的にいくつかの小国を統合。
- ヴェネツィア共和国への売却・譲渡
- 財政難に陥った侯国・教会領が、領土の一部をヴェネツィアに売り渡すケースも多い。
- バルカン諸国(セルビア王国、ブルガリア帝国)への併合
→ 結論:13世紀小国はほぼ例外なく14〜15世紀までに「オスマンX」「ビザンツX」「ヴェネツィアX」などに飲み込まれ、以後は帝国の県・州の一部として存続し、独立国家としてのアイデンティティを失います。
■ 現代の有力地域候補
アルバニア中北部(クルヤ周辺)
- 13世紀に「アルバノン公国(Principality of Arbanon, 1190–1255)」が存在。
- その後、エピロス、ニカイア、セルビア、オスマン…と転々と支配者が変わり、最終的にオスマン州に組み込まれ。
- 現代:クルヤ県あたり。 (Principality of Arbanon - Wikipedia, Albanian principalities - Wikipedia)
エピロス地方(現在のギリシャ北西部)
ペロポネソス半島南部(アカイア侯領)
■ まとめ
- 可能性:13世紀当時の南東ヨーロッパに小国が存在し、それが20世紀まで独立を保つ可能性は極めて低い(例外なくオスマンなどに併合)。
- 最有力候補地域:
これらのいずれかをモデルにすれば、消滅の歴史も地域の特徴もリアルに設定できるでしょう。
もし、さらに特定の小国の政治体制・文化・言語などを深掘りしたい場合はお知らせください!
その国が存在していたことが歴史の記録から消失してしまう可能性はあるでしょうか?歴史から消えてしまっていたら消えてしまった事がわからないというトートロジーはあるのですが…。当時の記録の確からしさ、残る伝聞、記録書の残存割合から、記録に残らなくなってしまう可能性について考えてください
小島さん、とても興味深い問いですね。確かに「歴史の記録から完全に消えてしまう可能性」については、当時の記録作成事情と現代に残る書類の割合を考慮する必要があります。以下に、主な要因と確率的な観点を整理します。
1. 記録作成の絶対量が少ない
- 文書作成の環境
13世紀南東ヨーロッパの小国では、僅かな写字官(スクライブ)しかおらず、君主や教会、交易商に関わる記録がごく限られた冊数しか作られていませんでした。 - 識字率と需要
貴族・聖職者を除き、識字できる人は極少数。結果として、日常の律令・商業契約・歳入歳出の記録は、首都や大都市でしか残されず、地方支配地にはほぼ書類がなかったと推測されます。
2. 物理的消失リスクが極めて高い
- 戦禍と征服
オスマン帝国や近隣勢力による占領・略奪では、宮廷文書館や教会図書館が徹底的に破壊される例が多々ありました。 - 自然劣化
紙(羊皮紙・パーチメント)は湿気・菌類・虫害に弱く、適切に保管されないまま数世紀で朽ちるリスクがあります。 - 写本の再利用
古い写本は、パリンプセストのように羊皮紙を削って別文書を写す「書き換え」に使われることが多く、元の記録が消失してしまう場合も。
3. 現存率の統計的目安
- 写本全体の生存率
最新の研究によれば、中世ヨーロッパの写本のうち約10%未満しか現存しないと推定されており、宗教文書(聖書、典礼書)以外の行政・商業文書はさらに低いと考えられます (Over 90% of Medieval Manuscripts Have Been Lost, Study Says)。 - 小国の特異性
大きな王国の中央文書館でさえ現存率が10%程度。地方や小国の記録は、それよりもさらに少ないため、現存率は1〜3%程度に収まることが想定されます。
4. 口承・伝聞の限界
- 伝聞の伝播
小国の伝承は、周辺地域の商人や巡礼者の話として口承されても、書かれずに消失することが多数。 - 後世の編纂バイアス
14〜15世紀の年代記作者は「主要国」「教会儀礼」「異教徒との戦い」に関心が集中し、小国の逸話は意図的に無視されることが一般的でした。
■ 消失の可能性:高い
- 統計的に考えると、13世紀当時に100件作成された文書が、生き残るのは10件未満。
- さらに地方小国の資料は、1〜3件程度しか残らず、しかも散逸・未発見のものが多数。
- 結果として、「その国が存在した直接的証拠が、現代までまったく見つからない」――これは十分に起こり得るシナリオです。
■ 現代に見つかる可能性
- アーカイブ潜在資源
- 考古学的発掘
- 廃墟化した宮廷跡地や教会遺構から羊皮紙の破片や金属製印章(シール)が発見されることも。
- パリンプセスト
- 中身を消され別文書になった公文書を、紫外線解析などで復元できることがある。
■ まとめ
要因 | 説明 |
---|---|
記録作成量 | 少数の写字官により限られた量の公文書・教会文書のみ |
現存率 | 中世写本全体の10%未満、公文書は1〜3%の極低率 |
口承・伝聞 | 書かれず消える、後世の編纂バイアスで無視される |
消失リスク | 戦禍・自然劣化・写本再利用で、情報は物理的に消失 |
復元の可能性 | 未整理アーカイブ、パリンプセスト、考古発掘での断片的発見 |
結論として、13世紀に存在した小国の記録が、20世紀以前に完全に消失してしまう可能性は極めて高いといえます。
その一方で、偶然の発見や技術革新で「忘れられた小国」の痕跡が現れることもあり得るため、“歴史から消えた”ことを断言できないロマンがありますね。
ということで、恐らくかなり『ありえそう』という事でした。ちゃんとしてた!