今回は第五番・第六番札所を巡ってきました。
少し前(4/29)に参拝した記事になります。ごめんなさい。
国宝である松江城から車で約5分のところにある、松江藩主松平家の菩提寺です。
初代から第9代までの藩主の廟(お墓)があり、国の史跡に指定されています。
元々は「洞雲寺」という禅寺であり、長い間荒廃していたようなのですが、初代藩主である松平直政(徳川家康の孫)が寛文4年(1664年)に浄土宗の寺として「月照寺」に改称し、復興させました。
境内は約1万㎡あるとのことで、かなり広いです。様々な植物が植えられています。
まずは初代直政公の墓所です。
それぞれの墓所は全て、入口の廟門、鳥居、墓石という造りになっています。
お墓の前に鳥居があるのが珍しいですよね。これは墓所の門といった意味があるようです。
初代の隣には、7代治郷公の墓所があります。
江戸時代の代表的な茶人のひとりであり、松江に茶の湯文化を広めたとされています。
松江の方々からは、隠居後の号である「不昧(ふまい)公」「不昧さん」などと呼ばれ、今でも親しまれているそうです。
…が、スマホのカメラだと何が何だか分からない写真になってしまいました。ぜひ、参拝された方はご自身の目でお確かめください!!
その後境内をぐるっと、5代・3代・9代・2代・8代・4代と回ります。それぞれ、墓石の形や廟門の彫刻が異なっていて、全て見ごたえがありました。
最後は6代宗衍公です。
宗衍公のお墓の敷地内には息子である不昧公が建造した「大亀の寿蔵碑」があります。
写真では伝わりづらいですが、めちゃくちゃ大きいです!
受付の方に「亀の頭を撫でると長生きできます」と言われたのですが、身長151cmの私は、つま先立ちで手を伸ばしてやっと届くくらいでした。
この大亀は夜な夜な松江の街で暴れまわったという伝説があり、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の随筆にも登場します。
月照寺は小泉八雲の一番好きな寺だったそうで、「自分もここに埋めてほしい」とまで言っていたそうです。
来年秋の朝ドラ「ばけばけ」は八雲の妻であるセツさんが主人公のモデルだそうです。
朝ドラ効果で、この月照寺を参拝される方も大幅に増えるかもしれませんね!
「昧」とは愚かなどという意味があり、「不昧」とは聡明であることや、物欲などに心が眩まされないこと、という意味のようです。
物欲だらけの私は「不昧」の心を持たなければいけません!
月照寺は松江城や小泉八雲記念館などからも近いので、ぜひ合わせて拝観していただきたいです。
700円/人の拝観料が必要となりますが、出雲国神仏霊場の巡拝者は500円になります。
6月ごろには紫陽花が咲き、「山陰のあじさい寺」とも呼ばれているそうです。
広くて静かな境内をゆっくり巡るのは本当に心が落ち着きました。