Potential EM 制度を始めた理由、そして2年後にやめた理由 - EMConf JP 2025

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1. © 2025 estie Inc. EMConf JP 2025 Potential EM 制度を始めた理由、

   そして2年後にやめた理由

2. © 2025 estie Inc. 青木 啓剛 あおき けいごう 株式会社estie VPoE

   @hoyo1111 • 大企業の法人営業→ソフトウェアエンジニア • 学習アプリなどを開発するスタートアップでCTO • その後、複数のスタートアップ企業にて開発責任者など • 現在は株式会社estieでVPoEとして、不動産業界向けプロダクト開発や その組織づくりを担当 自己紹介

3. © 2025 estie Inc. 今日話すこと • Potential EMとは • なぜPotential

   EM制度を始めたのか • どのように運用し、どんな成果があったのか • なぜ2年後に廃止する判断をしたのか 2

4. © 2025 estie Inc. Potential EM 誕生ものがたり 1

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6. 5

7. 6

8. © 2025 estie Inc. 前提：EMへの期待 7 estieにおけるEMの役割は『チームの事業価値生産の最大化』

9. © 2025 estie Inc. 求めるのは “広い” EM 8 募集要項刷新の副業で見えたEM・事業部CTOの役割 -

   estie inside blog より https://www.estie.jp/blog/entry/2024/04/12/175958

10. © 2025 estie Inc. 9 一方で、当時の組織状況 CTO VPoE EM （苦戦中）

    EM （苦戦中） EM （入社数ヶ月） これが私 EMという役割はあったものの、組織としては未成熟 ... SWEが10人ちょっと＋業務委託メンバー

11. © 2025 estie Inc. 10 あふれる課題 どこにでもよくありそうな課題が散見 EMとしての ロールモデルが見えない... 大変なわりに成果が出ない...

    EM任せて大丈夫かな... EM興味あるけど なんか忙しそう・大変そう EMになったら 開発できなくなるのでは...? 事業戦略考えると 組織スケールしたいけど 半年後EMが足りねぇ...

12. © 2025 estie Inc. 12 発端はVPoE（当時）の提案から 当時のVPoE（現：データマネジメント事業責任者） クライテリアを満たさなければ正式なEMになれない 前提で新しい制度を作りたい 名前の候補は...

    • ポテンシャルEM • エマージングEM • EM Candidate • ステージングEM • ベータEM これが良さそう !

13. © 2025 estie Inc. 13 制度をはじめるときに決めたこと 評価に責任をもつのはメンターEM 被評価者が不利にならないようにする 卒業要件を厳しくする 入口と出口どっちも厳しいのはキツそう

    目安期間を3〜6ヶ月で区切って始める ダラダラ続けないようにする やっぱりEM向いてないよねという場合 IC (Individual Contributor) になることも歓迎 一方通行のキャリアにしない メンターEMが並走し、最初から完璧は求めない 挑戦しやすい制度として機能することを意識

14. © 2025 estie Inc. Potential EM から EM へ 2

15. © 2025 estie Inc. 15 卒業要件を決める マネージャーに対する会社の期待を3つの観点で問う あらゆる手段でなんとかしようとしている姿勢 チームやメンバーに野心的な目標を提示しようという姿勢 いつでも相談しやすく、必要なときにすぐに反応しようという姿勢

    上記の3項目に対して実行が「多くの場合できている」レベルを求める 実行した結果、成果が出ているかどうかまでは求めない（＝振る舞いに焦点をあてる） Potential EMは自己評価を実施し、それを複数のEM陣が評価して卒業を判断

16. © 2025 estie Inc. 16 試行錯誤の結果... 2023年上期 2024年上期 2023年下期 2024年下期

    Potential EM 3名 Potential EMを経て、約2年間で5名のEMが誕生 Potential EM 2名 Potential EM 4名 Potential EM 1名 1名卒業 1名卒業 2名卒業 1名卒業 （再挑戦） （再挑戦）

17. © 2025 estie Inc. 17 ポジティブな声 Potential EM 経験者に聞く、よかったこと ICパスに戻ることができるので

    とりあえずチャレンジ、ができる ICとEMのどちらを目指すのか 迷う機会を得られる 高い期待値のあるEMになるための ギャップを埋める仕組みを担っている 被評価者が不利にならない状態で 人事評価をやってみる機会が得られる

18. © 2025 estie Inc. 18 社外からの反響

19. © 2025 estie Inc. 19 他方で、こんな声も フィードバックループが長く 修正する機会が少ない EMだけPotential制度があることに なんとも言えない気持ちがある

    卒業要件が不明確で、提示しきれない Potential EM 経験者からは制度改善を求める声

20. © 2025 estie Inc. 信じて任せる 3

21. © 2025 estie Inc. 21 他職種のVPやマネージャーからの指摘 “ Potential Manager 制度をやりたいとは思わない。

    信じて任せる、ができていないマネージャー側の問題では? ”

22. © 2025 estie Inc. 22 喧々諤々の議論を経て...

23. © 2025 estie Inc. 23 議論がわかれたポイント チャレンジを推奨する制度としてのメリットを生かしつつ 一部改善することでもっと良い制度にできないか マネージャーになるためのプロセスが他の職種と異なり 会社制度として運用するデメリットが今後も埋まる見込みがない

24. © 2025 estie Inc. 24 最終的に廃止を決定

25. © 2025 estie Inc. 今日変化を生もう 4

26. © 2025 estie Inc. 26 Potential EM 廃止後 • EM任命プロセスはVPoEが推薦しCTOが承認する形に戻した

    • 廃止後、本日までに新任EMが2名誕生し、プレイングマネージャーとして活躍中 • Potential EMを経てEMになったメンバーの背中を見てなのかどうかは不明だが、 チャレンジしようとするメンバーが継続して生まれている Potential EM 制度をつくった当初の課題は顕在化せず

27. © 2025 estie Inc. 27 もう一度 Potential EM 制度をやるとしたら 以下の2つの条件が揃ったらメリットが上回りそう

    目の前にEMを任せたいと思うメンバーが複数いる 改めて思うのは、同時期に複数名の Potential EM がいたことが大きかった EM挑戦のハードルが高く、それが組織のボトルネックになっている EMへの挑戦を後押しするよという会社からの発信が大事 みなさんの組織でこの制度を参考にした施策が成立するかの参考になれば幸いです

28. © 2025 estie Inc. 28 さいごに 正解は組織状態によって変わるし、組織は変わる 現状維持ではなく、変化を生み出すことが大事 変化のきっかけをつくる役割を担っていきましょう

29. © 2025 estie Inc. © 2025 estie Inc. 51 We

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