Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

Effective Remote Working

Avatar for iwashi iwashi
February 18, 2021

Effective Remote Working

Avatar for iwashi

iwashi

February 18, 2021
Tweet

More Decks by iwashi

Other Decks in Technology

Transcript

  1. Effective Remote Working ~リモートワークで最大の効果を得るために~ at Developers Summit 2021/2/18 岩瀬 義昌(@iwashi86)

    / NTT Communications 1 https://unsplash.com/photos/b6cIfmuGKw8
  2. 16 • Web会議には、各自が個別マシンで参加 ◦ どうしても集まるなら、性能の良いカンファレンスマイクを • オフィスで話したら事後に Teams/Slackなどに情報をテキストで残す ◦ 理想は

    “Everything should a have URL”※ の状態 一人でもリモートなら全員リモートを具体的に ※ Why everything should have a URL / https://ben.balter.com/2015/11/12/why-urls/
  3. 21 • なぜか? ◦ 映像はなくてもコミュニケーションは成立する ◦ 音声がなかったら/悪かったら、意思疎通できない ▪ 「え、さっき何といいました?」 ⇒

    繰り返すとお互いのフラストレーションに… • 厄介なこと ◦ 音質の悪さは自分では気づけない(気づきにくい) 音質を最重要視する
  4. 23 • Good ◦ ヘッドセット (コールセンタで使うようなタイプ) ▪ マイク位置固定のため音質・音量が安定する ◦ イヤフォンマイク

    ▪ 比較的安定。ただし、服にこすれる音などに注意 • Bad ◦ PC内蔵マイク ▪ キーボードの打鍵音や、外部音を拾いやすい (周囲が静かで、キーボードを使わないならあり) デバイスを選ぶ
  5. 26 • なぜか? ◦ 無線は環境により安定しない ◦ 突然の電池切れ ◦ デバイスによるが、音質が悪い ▪

    Bluetooth のプロファイルに依存 • ただし、最近は比較的高価なデバイスなら無線もあり (電池も長時間持ち、音質も悪くない) オーディオは無線より有線安定
  6. Laptopなら電源も有線で接続しておく 29 • なぜか? ◦ 無線ヘッドセットと違い電池切れが理由ではない ◦ モダンなCPUは電力状況に合わせて パフォーマンスを上下させる ◦

    Web会議、特に映像を使う場合は処理負荷が高い ▪ リアルタイム映像通信は本質的に重い ▪ CPUがサチると、音質に悪影響がでる
  7. Laptopなら電源も有線で接続しておく 30 • なぜか? ◦ 無線ヘッドセットと違い電池切れが理由ではない ◦ モダンなCPUは電力状況に合わせて パフォーマンスを上下させる ◦

    Web会議、特に映像を使う場合は処理負荷が高い ▪ リアルタイム映像通信は本質的に重い ▪ CPUがサチると、音質に悪影響がでる • だから、CPU※ が全力を出せるようにする ※ 最近は Apple M1 Chip がゲームチェンジャーになりつつあるので、全て必須ではない
  8. 33 • なぜか? ◦ ネットワークの品質は音質に直結する ◦ ダメな例 ▪ 無線APが遠くて、音がブチブチしている •

    したがって ◦ 有線が選べるなら有線を ◦ 選べない場合は無線ならメッシュWiFiを選択肢に ネットワークも(できれば)有線安定
  9. 34 • なぜか? ◦ PPPoEはアクセス回線と ISP間の装置が混雑しやすい PPPoE(v4) よりも IPoE(v4/v6) を

    https://www.ntt.com/personal/services/internet/hikari/ipv4overipv6.html
  10. 38 • なぜか? ◦ 映像はコミュニケーションの大きな情報源 ◦ 聞き手が全員映像オフだと 話し手は壁に向かって話しているのと同じ状況 ◦ ポリコム社の調査※によれば24,000人以上の回答のうち

    92%が映像活用により、チームの関係性が改善・チームワーク向上と回答 映像を上手く使う ※https://www.polycom.com.au/content/www/au/company/news/press-releases/2017/20170321.html
  11. 39 • なぜか? ◦ 映像はコミュニケーションの大きな情報源 ◦ 聞き手が全員映像オフだと 話し手は壁に向かって話しているのと同じ状況 ◦ ポリコム社の調査※によれば24,000人以上の回答のうち

    92%が映像活用により、チームの関係性が改善・チームワーク向上と回答 • したがって ◦ 可能であれば映像をオンにするのが良い • ただし ◦ 強制ではない(化粧が気になる、帯域が細い など) 映像を上手く使う ※https://www.polycom.com.au/content/www/au/company/news/press-releases/2017/20170321.html
  12. 44 • なぜか? ◦ メールはオーバーヘッドが多い ▪ 毎回の「XXさん/様」「お疲れ様です」 ▪ 宛先を間違う恐れ(ドメインをタイポしたら情報漏えい) •

    チャットツールであれば ◦ オーバーヘッドが少ない ◦ 宛先ミスの心配も極小(そもそも関係ない人はJoinしてない) メールよりもチャットツールを
  13. 46 • なぜか? ◦ DMの情報は当事者間で埋もれてしまうから ▪ 異動や退職すると、取り戻せなくなる(特に背景や経緯のロスト) ◦ 当事者間で物事が決まってしまい、経緯の透明性がないため 不信感が生まれてしまう

    • できるだけ、Public Channelで会話する ◦ SlackでもTeamsでも同じ ◦ (人事情報などセンシティブなものはその限りではない) DM / Private Channel を避ける
  14. 49 DMで「お疲れ様です」だけ言わない Please Don't Say Just Hello In Chat※ https://www.nohello.com/2013/01/please-dont-say-just-hello-in-chat.html

    同僚:お疲れ様です。 (ここで通知からChatを開く。作業中の場合、集中が切れる。) ## 同僚が入力中です…  (この間、あなたは待ち状態)
  15. 50 DMで「お疲れ様です」だけ言わない Please Don't Say Just Hello In Chat※ https://www.nohello.com/2013/01/please-dont-say-just-hello-in-chat.html

    同僚:お疲れ様です。 (ここで通知からChatを開く。作業中の場合、集中が切れる。) ## 同僚が入力中です…  (この間、あなたは待ち状態) 同僚:いまXXに取り組んでいて、YYで困っているんですけど... あなた:それならZZで解決できますよ
  16. 51 DMで「お疲れ様です」だけ言わない Please Don't Say Just Hello In Chat※ https://www.nohello.com/2013/01/please-dont-say-just-hello-in-chat.html

    同僚:お疲れ様です。 (ここで通知からChatを開く。作業中の場合、集中が切れる。) ## 同僚が入力中です…  (この間、あなたは待ち状態) 同僚:いまXXに取り組んでいて、YYで困っているんですけど... あなた:それならZZで解決できますよ 不要
  17. 52 DMで「お疲れ様です」だけ言わない Please Don't Say Just Hello In Chat※ https://www.nohello.com/2013/01/please-dont-say-just-hello-in-chat.html

    同僚:お疲れ様です。    いまXXに取り組んでいて、YYで困っているんですけど... あなた:それならZZで解決できますよ
  18. 59 • よくあるパターン ◦ 一通り説明して「質問ありますか?」 ⇒ シーン… となって質問がでない ◦ 発言タイミングがつかめず、

    一言も 話さず/話せず に終わる • 固い雰囲気を作ってしまうと、発言ハードルが上がっていく そもそものオンラインファシリテーションの難しさ
  19. 62 • 会議本題に入る前に全参加者が一度でも発言できると良い ◦ 開始前に雑談 ◦ 冒頭でチェックイン ▪ 会議冒頭で全員が「今の気持ち」などをシェア ◦

    補足) 終了時にチェックアウトで振り返り ▪ 今の会議は何点だったか? ▪ どうすればもっとよく出来たか? 意図的な 雑談/チェックイン を組み込む
  20. 64 • 意見を集めたい場合 • Bad Pattern ◦ 「何かアイデアなどあれば発言ください」 • Good

    Pattern ◦ 「チャットに書いてみてください」 (2トラックで盛り上がることも) インタラクションを促す会議設計
  21. 65 • 意見を集めたい場合 • Bad Pattern ◦ 「何かアイデアなどあれば発言ください」 • Good

    Pattern ◦ 「チャットに書いてみてください」 ◦ 「3-4人でBreakoutして話してみてください」 「戻ってきたら集約した意見を教えてください」 ▪ 小さいRoomほど話しやすい (1:1で話さなかったら気まずさMAX) インタラクションを促す会議設計
  22. 67 • 前提: 回答候補者が複数いる • Bad Pattern ◦ 質問を読みあげてから、「Aさんいかがでしょうか?」 ◦

    なぜか? ▪ オンライン時はミュートしていることも多く 回答までに数秒のタイムロスが発生する ▪ またAさんが考える時間的余裕も少ない Tips: 先に名前を読んでから、質問を読む
  23. 68 • 前提: 回答候補者が複数いる • Bad Pattern ◦ 質問を読みあげてから、「Aさんいかがでしょうか?」 ◦

    なぜか? ▪ オンライン時はミュートしていることも多く 回答までに数秒のタイムロスが発生する ▪ またAさんが考える時間的余裕も少ない • Good Pattern ◦ 「Aさんにお答えいただきたいと思います」と言ってから質問読上げ ◦ これにより、事前ミュート解除 + 考える時間を与えられる Tips: 先に名前を読んでから、質問を読む
  24. 71 • なぜか? ◦ 打ち合わせが終わってから議事録整理は時間がかかる ◦ 打ち合わせ終了時点で議事録が完成している状態がベスト ▪ ネクストアクション、担当、締切 が決定している

    • どうやるか? ◦ Google Docs / CodiMD などリアルタイム共同編集アプリを使う ▪ 会議開始時にURLを共有し、共同編集していく リアルタイムに議事録を共同編集
  25. 76 • エンゲージメントとは ◦ 企業と従業員の 相互理解・相思相愛度合いのこと • 上場企業66社を対象とする調査※によれば エンゲージメントが高まるほど ◦

    営業利益率が高まる ◦ 労働生産性が高まる エンゲージメントが高まるほど良い ※ https://www.lmi.ne.jp/about/me/finding/filedownload.php?name=09540c9c7dc93e02dba4e085670faf8f.pdf
  26. 92 • なぜか? ◦ 人間関係が構築されていない状態で 相手に仕事の相談をするのは難易度が高い • 会議、チャットで意識的に雑談を起こす ◦ 雑談Channelで本当にくだらないことを投稿する

    ▪ SlackならApp(Colla)などを活用 ◦ チームによっては雑談推奨するメッセージを出す ▪ というのも意外と真面目な人も多い(社風依存) 日常的に雑談する
  27. 97 チームのリモートワークアグリーメントを作る https://www.lucidmeetings.com/templates/how-create-team-working-agreement • どのコミュニケーション手段がメイン? ◦ e.g. 仮にSlackとするならば Slackが落ちたらどこで話す? •

    情報は何を、どこにストックする? • スケジュールで都合の良い時間は? ◦ e.g. 育児メンバが多い場合は 夕方のお迎え時間はMTGを外す オンボーディングで即採用できる
  28. 弱みを見せる 102 • 人は自分の弱点を隠し、よく見せたい本能がある • だが、これは嘘をついていることになり 心理的安全な場を作りにくい • リーダーが隠したら、部下も当然隠す •

    そもそもチームはお互いの弱みを補完しあい チームとして強みを生かして成果を出すはず https://kanki-pub.co.jp/pub/book/details/9784761273828
  29. 弱みを見せる 103 • 人は自分の弱点を隠し、よく見せたい本能がある • だが、これは嘘をついていることになり 心理的安全な場を作りにくい • リーダーが隠したら、部下も当然隠す •

    そもそもチームはお互いの弱みを補完しあい チームとして強みを生かして成果を出すはず ⇒リーダー/マネージャから  自己開示して弱点も欠点も出す https://kanki-pub.co.jp/pub/book/details/9784761273828
  30. 107 • 組織が成果を出すために「なんとかする」こと ◦ manage to do = なんとかして ~

    する • マネジメント ≠ 管理 ◦ 必要であればいわゆる「管理」も一部する ◦ 障害を取り除く ▪ 上司を説得する ▪ 組織のルールを変える ◦ 部下のエンゲージメントを高める マネジメントとは https://ko-chu-ten.com/__trashed/
  31. 112 • なぜか? ◦ チームが最大限の成果を出すために効果的だから ▪ 1on1の時間を割く => 上司が部下に向き合う証拠 ▪

    信頼関係の構築に有効 • 忙しくてできない? ◦ 週40時間あるとして、優先度を低くしているだけでは? ◦ 1on1の効果を活用できていないだけでは? 定期的な1on1の重要性
  32. 114 1. 毎月 1回 2. 隔週 1回 3. 毎週 1回

    どれぐらいの頻度で1on1をやればいいのか?
  33. 115 1. 毎月 1回 ⇒ エンゲージメントが 5% 低下 2. 隔週

    1回 3. 毎週 1回 ⇒ エンゲージメントが 13% 向上 どれぐらいの頻度で1on1をやればいいのか?
  34. 119 • リモートワーク中心になると個人の仕事は オフィス中心より不透明になりやすい ⇒ 情報の非対称性が発生 • その結果 ◦ 不信感が高まり、人は

    相手を攻撃 or 相手から逃走へ ◦ 情報有無で権力が発生、スピード感の欠如 ▪ e.g. 「これについて教えていただきたいのですが…」 ◦ 見えないもの(検知できないもの)は改善できない なぜか?
  35. 121 • なぜか? ◦ チャットツールは便利だが、流速が早い ▪ 重要な決定事項も高速で流れていく ◦ 検索で探せばいいが、そもそも探すのも大変 •

    したがって ◦ 重要な情報、たとえば決定事項・理由をWikiなどにまとめる =ドキュメントメンテナンスに、組織・チームとして投資する フロー情報とストック情報を使い分けるように
  36. 127 • 良くも悪くも大企業には一定の文化・風土が存在 ◦ 文化・風土は簡単には変わらない • 一方で今回のリモートワーク突入は大きな変化 ◦ これまでと同じ仕事のやり方だと厳しい ◦

    変化に乗じて組織文化に影響を与える ⇒ 組織レベルで透明性を上げることによる効果を見せる コロナ禍は危機であり機会でもある