ケイスケの音響学

言語聴覚士に必要な音響学の解説をします。

音響学の基礎335 期末テスト67

期末テスト67

『音圧レベル30 dBの音圧比は何倍に相当するか』

 

ヒント:

今回は投稿313と同じ問題。

音圧レベルから音圧比のみを求める問題。

別解で解いてみよう。

この問題は 10^{\frac{1}{2}}=\sqrt{10} を知らないと解けない。

 

問題文で音圧レベルが与えられているので、

その値を式のdB SPLの部分に代入する。

  \dfrac{P}{P_{0}}=10^\left(\dfrac{dB SPL}{20}\right)

   =10^\left(\dfrac{30}{20}\right)

( \dfrac{30}{20})を約分すると \dfrac{3}{2}になる。

  \dfrac{3}{2}=1+\dfrac{1}{2}なので、

指数法則より、

  \dfrac{P}{P_0}=10^{\frac{3}{2}}

   =10^{(1+{\frac{1}{2}})}

   =10^1×10^{\frac{1}{2}} 

ここで、10^1=1010^{\frac{1}{2}}=\sqrt{10} より、

   =10×\sqrt{10}

 

今回は \sqrt{10}=3.16 を知らないという前提で解いてみる。

\sqrt{10} を小数にすると大体いくらくらいになるか考えてみよう。

\sqrt{10} は\sqrt{9} より大きくて \sqrt{16} より小さい。

不等式で表すと、

\sqrt{9} < \sqrt{10} \sqrt{16} となる。

ここで、\sqrt{9} = 3、\sqrt{16} = 4 より、

不等式を書き換えると、

3 < \sqrt{10} 4 ということがわかる。

つまり、\sqrt{10} は 3 より大きくて 4 より小さい。

 

今、仮に\sqrt{10}=3.2 として計算すると、

  \dfrac{P}{P_0}=10×\sqrt{10}

   =10×3.2

   =32

32倍に最も近い選択肢は、

31.6倍の 3 である。

 

補足:

\sqrt{10} ≒3.16 なので、3.2で計算すると近い値が求められる。