日本の食文化は、繊細な味わいや美しい盛り付けなどで、世界中から注目を集めています。しかし、初めて日本を訪れる外国人は、やはりなじみのない味や食材に戸惑うことも。チェチェン共和国から初めて日本を訪れている男性も、日本を代表するある食材に最初は驚いたといいます。いったい、どのようなものだったのでしょうか。
◇ ◇ ◇
3つのフライトを乗り継いで念願の日本へ
チェチェン共和国から、兄と友人の3人で来日したアダムさん。チェチェンからモスクワ、北京を経由して東京へと3つのフライトを乗り継ぐ長旅を経て、念願の日本旅行を実現させました。2週間の滞在予定で、東京各地を観光したあと、京都、大阪を回る予定です。
「人もテクノロジーもグッド。あと、とにかく街がクリーン。清潔ですよね。新しいことを学びたくて日本に来たのですが、遠くても、それに値する価値があります」
初訪日の前に、日本のルールやマナーについて勉強してきたというアダムさん。秩序ある日本の社会にも、感銘を受けているようです。
「規律や法律が守られているのも素晴らしい。自由とは、何をしてもいいということではないですからね。それを日本で実感しています。日本ならではのルールがあると読んで、来日前にちゃんと予習してきましたよ」
ビジュアルに驚いた、日本を代表する飲み物
日本でさまざまな体験を楽しんでいるアダムさんですが、最初は戸惑った飲み物がありました。
「苦手だったのは、抹茶ラテ。初めて飲んだときに、海藻? 藻? と思って、とても飲めなかった。その後、抹茶が何かを読んで、今では好んで飲んでいます」
抹茶は、茶葉を蒸して乾燥させ、石臼でひいて粉末状にした、日本の伝統的な飲み物です。ただ、初めて抹茶を口にする外国人のなかには、深い緑色のビジュアルや独特の苦味に驚く人も少なくありません。
近年、抹茶は世界中でブームとなっており、その人気は年々高まっています。農林水産省のデータによると、2023年の抹茶を含む日本茶の輸出額は約292億円と、過去最高を記録しました。健康志向の高まりや、抹茶ラテをはじめとするさまざまなアレンジメニューの登場により、日本の抹茶文化は広がりを見せています。
長い旅路を経て訪れた日本で、新しい発見を続けているアダムさん一行。日本ならではの体験を、たくさん味わって帰ってほしいですね。
Hint-Pot編集部