第7回よく分からないけどダメ 小泉進次郎氏が語る「自民のアナログ信仰」

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藤原慎一 小木雄太
【動画】朝日新聞のインタビューに応じる自民党PMT研究会の小泉進次郎氏と川崎秀人氏
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 人工知能(AI)の活用で、政治家はどう変わるか。自民党内でAI活用の勉強会「PMT研究会」を立ち上げた小泉進次郎氏(44)と川崎秀人氏(43)が、朝日新聞の取材に応じた。小泉氏は、党内のベテラン議員に感じた自民党の課題を語った。インタビューは5月19日。

――自民党のAI活用の現状をどう見ているか。

 小泉 自民党にはデジタル社会推進本部があり、ずっとデジタル政策をやってきた方がいる。だけど(党の政策を統括する)政務調査会で正式に活用ができているかというと、できていない。

 川崎 だからPMT研究会を立ち上げた。このままの政策立案のスピードではまずいという危機感がある。

 小泉 自民党が全政党の中で最も組織力を持っていたとしても、それでもなお聞くことのできない多くの声がある。そしてそのボリュームが増えてきた。

 自民党が一番変わらなければいけないのは、BtoB(企業間取引)でやってけるという誤解、勘違い。自民党はBtoC(一般消費者向け事業)なんだと。それをうまくやっているのは国民民主党だ。

――なぜAI活用は立ち遅れたのか。

記事の最後では、AIと民主主義について語るオードリー・タン氏のインタビュー動画も視聴できます

 小泉 自民党が技術を軽視し…

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この記事を書いた人
藤原慎一
政治部|国会担当キャップ
専門・関心分野
国内政治、安全保障、憲法、震災復興
小木雄太
政治部
専門・関心分野
国内政治、外交
  • commentatorHeader
    藤田直哉
    (批評家・日本映画大学准教授)
    2025年5月31日8時0分 投稿
    【視点】

    「リアル・アナログ信仰」について、ネット世代として「不思議だな」と日本を見て色々考えてきた人間として、少し思うところがあります。 クリエイティヴなものづくりの現場などの話を伺うと、日本は、100人ぐらいの「群れ」で対面などで意思疎通を出来る

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  • commentatorHeader
    中北浩爾
    (政治学者・中央大学法学部教授)
    2025年5月31日12時1分 投稿
    【視点】

    この記事と動画を見て、自民党はデジタル分野で一貫して遅れてきたと考えるとしたら、それは誤りです。小口日出彦『情報参謀』(講談社現代新書、2016年)を読めば分かりますが、少なくとも2010年代半ばまでは、自民党は先進的な取り組みを行っていま

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