暴れる児童に「教室にカメラをつけるしか…」 教員と親は一致した

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編集委員・氏岡真弓
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 教室の天井を見上げると、黒い半球型のカメラがついていた。

 首都圏の公立小学校。中学年の学級にカメラが設置されたのは、この5月のことだ。暴れる児童が学級に1人いたのが発端だった。

 児童は気に入らないことがあると、同級生をいきなり殴ったり蹴ったりした。担任が母親に話しても、我が子が悪いと認めない。養護教諭やスクールカウンセラーが医師の診察を受けるよう勧めても受け入れなかったという。

 校長が教育委員会に相談したが、親ともっと話して理解を得る努力を続けるように、と言われたという。

 ある日、事件は起きた。

 子ども同士のトラブルにどう対応すればいいのか、頭を悩ませる学校は少なくありません。首都圏のある公立小学校がとった苦肉の策は、教室へのカメラの設置でした。効果はあったのでしょうか。

 児童に階段から突き落とされ…

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この記事を書いた人
氏岡真弓
編集委員|教育分野担当
専門・関心分野
教員の働く環境、教員不足、子どもの学び
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    末冨芳
    (日本大学文理学部教授)
    2025年5月30日16時27分 投稿
    【視点】

    【学校も児童生徒も守るためには防犯カメラの導入を】立川事件、もう忘れましたか?いじめの有無をめぐって学校も隠蔽したり、あるいは暴走する保護者が後を絶たない時代です。 学校内への防犯カメラ導入は私は推進派です。 教員の性暴力防止にも活用でき

    …続きを読む
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    明石順平
    (弁護士・ブラック企業被害対策弁護団)
    2025年5月30日21時54分 投稿
    【視点】

    私はカメラ設置に賛成である。 弁護士という仕事をしていると特によく分かるが、動画や音声などの「動かぬ証拠」が無い限り、加害者は極めて高い確率で嘘をつく。 また、嘘の告発によって「加害者にされてしまう」という事態も生じ得る。いわば冤罪であ

    …続きを読む