パリSGの優勝祝うサポーターらが暴徒化 2人死亡、500人超拘束
サッカーの欧州チャンピオンズリーグ(CL)でフランスのパリ・サンジェルマン(SG)が優勝した5月31日夜、パリなどで一部のサポーターらが暴徒化し、乗用車が燃やされるなどの被害が出た。仏メディアによると、少なくとも2人が死亡。559人が警察に身柄を拘束された。
CLの決勝は同日にドイツのミュンヘンで行われ、パリSGがイタリアのインテル・ミラノに5―0で圧勝して初優勝を果たした。
AFP通信が内務省の情報として伝えたところでは、仏南西部ダクスでは優勝を祝う集会に参加した17歳の少年が何者かに刃物で刺されて死亡した。パリではスクーターに乗っていた男性が車にはねられて亡くなった。
仏紙フィガロによると、パリ中心部のシャンゼリゼ通りでは1日未明にかけて、勝利を祝うサポーターらの一部が商店を破壊するなど暴徒化し、警官隊が催涙弾で制圧する事態になった。パリ南西部では、少なくとも2台の乗用車が燃やされた。
また、仏紙パリジャンは仏南東部グルノーブルで乗用車がサポーターらの群衆に突っ込み、男女4人が負傷したと伝えた。運転ミスが原因とみられ、現時点でテロの疑いは出ていないという。
ルタイヨ内相は「野蛮人がパリの街で罪を犯し、警官隊を挑発した」と暴徒化した市民を非難。警察当局に厳格な対応を要請したことを明らかにした。