急転直下の関税合意、トランプ氏に刺さったキーワードは「車とコメ」

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ワシントン=榊原謙
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 トランプ米大統領は22日、「日本との大規模なディール(取引)を完了させた。おそらく史上最大のディールだ」と自らのSNSに投稿し、日米関税交渉の妥結を伝えた。あらゆる交渉の合意を、自らの手腕の誇示に使うトランプ氏。最近まで非難していた日本の提案も、トランプ氏の「宣材」としてはまったことが、急転直下の合意の背景にありそうだ。

 「日本は、私の指揮の下で米国へ5500億ドルの投資をし、米国はその利益の90%を得る」

 トランプ氏が投稿でまず示したのが、日本による80兆円という途方もない対米投資だ。投資の中身は一切触れられていないが、巨額の投資を「自らの指揮で」勝ち取ったように誇った。「このディールは何十万もの雇用を生み出す」とも明記した。

聖域の市場開放を思わせる書きぶり

 トランプ氏の「ビジネスマン…

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この記事を書いた人
榊原謙
アメリカ総局|米国経済担当
専門・関心分野
米国経済、世界経済
トランプ関税

トランプ関税

トランプ米大統領の高関税政策が衝撃をもたらしています。金融市場は動揺し、貿易摩擦は激しさを増しています。世界経済は危機に向かうのか。暮らしにどんな影響を与えるのか。最新ニュースをまとめてお伝えします。[もっと見る]