聴覚研究会(http://asj-hcom.acoustics.jp/)2014年度3月度研究会発表資料
概要
日本語のモーラについては音韻・音声の側面から多くの研究が行われてきた。そして,そのもっとも際立った音響・知覚的な特徴は等時性を持つと定義される持続時間長である。しかしこれまでの研究は語の中でのある音素の長さをターゲットにしたものがほとんどである。本研究では音韻環境を与えずに母音単独で提示し,2肢強制選択課題を用いてその判別結果および反応時間を分析し,モーラの心的表象を持続時間長の観点から探った。その結果,230-270 msあたりに1モーラと2モーラの境界を示す結果が得られた。