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Linked Open Data勉強会
LODチャレンジ実行委員会
人工知能学会セマンティックWebとオントロジー研究会 企画委員
1
2020/08/26 15:00 – 17:00 オンラインhttps://lod-ws-2020.peatix.com/
SPARQLの簡単な使い方
SPARQLを使った簡単なアプリ開発
2020/8/26
講演概要
 ねらい
 LOD・ナレッジグラフの公開に用いられるRDFデータ
用の検索言語SPARQLの基本的な使い方
 SPARQL検索を用いたアプリ開発の方法
を紹介することを通して,応募作品の基本的な作り方
を学ぶ.
 内容
 Wikidataの紹介(今回,検索対象とするLOD)
 SPARQL検索の基本~Wikidataを例として~
 SPARQLを用いたアプリ開発の方法
2020/8/26 2
Wikidata
2020/8/26 3
 Wikidataとは?
 Wikidataの基本的な使い方
ウィキデータ(wikidata)とは?
• ウィキメディア財団が運営する
誰でも編集可能なフリーな知識ベース
• Wikipediaのデータ版
http://wikidata.org/
2020/8/26 4
ウィキデータの特徴
 ウィキデータは、自由・共同作業・多言語・二次情報を
特徴とする、構造化データのデータベースです。
 収集された構造化データは、ウィキペディア、ウィキメ
ディア・コモンズや、その他のウィキメディアのプロジェ
クトで活用されているほか、世界中の誰でも利用できま
す。
https://www.wikidata.org/wiki/Wikidata:Introduction/ja より
ウィキデータに登録したデータ(知識)は,
そのまま,すぐに,オープンデータとして,
「全世界」に公開される!
2020/8/26 5
WikidataにおけるRDFデータの例
大学
大阪電気
通信大学
分類
1941年
設立日
寝屋川市
日本
位置する行政区
国
日本
国
位置する行政区
リソース:
URIで表される事物
プロパティ:
リソース間(もしくはリ
ソースとリテラル間)の
関係を表す
リテラル
:文字列
主語 述語 目的語
トリプル(3つ組み)
①RDFは「トリプル
の組み合わせ」
で表される
②目的語が他のリソース
のとき,トリプルを辿って
更なる情報が得られる
大阪府
2020/8/26 6
WikidataにおけるRDFデータの例
2020/8/26 7
※実際のデータは,URIで表されている
WikipediaからWikidataへ
2020/8/26 8
Wikipediaの各記事から
対応する
Wikidata項目へのリンク
Wikidataのデータ例(1/2)
2020/8/26 9
Wikidataにおいて
「大阪電気通信大学(Q7105556)」にアクセスした例
https://www.wikidata.org/wiki/Q7105556
さまざまな言語での
「ラベル」,「概要説明」,「別名」
Wikidataのデータ例(2/2)
2020/8/26 10
述
語
(プ
ロ
パ
テ
ィ
)
目
的
語
(オ
ブ
ジ
ェ
ク
ト
)
他のリソース
へのリンク
WikipediaからWikidataへ
2020/8/26 11
Wikipediaの各記事から
対応する
Wikidata項目へのリンク
Wikidataのデータ例(1/2)
2020/8/26 12
Wikidataにおいて
「大阪電気通信大学(Q7105556)」にアクセスした例
https://www.wikidata.org/wiki/Q7105556
さまざまな言語での
「ラベル」,「概要説明」,「別名」
Wikidataのデータ例(2/2)
2020/8/26 13
述
語
(プ
ロ
パ
テ
ィ
)
目
的
語
(オ
ブ
ジ
ェ
ク
ト
)
他のリソース
へのリンク
ウィキデータの検索サービス
:SPARQLエンドポイント(API)
ここに,クエリを入れる
・ブラウザからのアクセス
https://query.wikidata.org/
・プログラムからのアクセス
https://query.wikidata.org/sparql
クエリ結果の表示
2020/8/26 14
(参考)WikidataのSPARQL検索ページでの
実行用「短縮URL」の取得方法
2020/8/26 15
①このアイコンをクリックする
と短縮URLが表示される
②表示された短縮URLをマウス
で選択して,コピーする
Wikidataを例とした
SPARQLクエリの例
2020/8/26 16
WikidataのSPARQLエンドポイント(検索用API)
https://query.wikidata.org/
を使ったSPARQLクエリ例
• 検索例は下記から実行可能
https://github.com/KnowledgeGraphJapan/LOD-ws-
2020/blob/master/SPARQL/SPARQL-sample.md
紹介する検索例
• 検索例1:<主語>-<述語>を指定して<目的語>を取得する
• 検索例2:<述語>-<目的語>を指定して<主語>を取得する
• 検索例3:より複雑な検索例
SPARQLによるRDFの検索
 SPARQL
 RDFデータに対するクエリ言語
 「指定したグラフ構造」に一致するトリプルを検索する
 最も基本的な検索
select ?s ?p ?o
where {
?s ?p ?o .
}
LIMIT 100
↑取得する数の制限
←検索するグラフのパターン
←返す要素
このパターンを変
えることで,欲しい
データを取得する
2020/8/26
「.」(ピリオド)
を忘れない
?x(x:任意の文字列)は変数を表す
17
2020/8/26 18
主語と述語を指定して「目的語」を取得
“<主語>の<述語>は何?”
大阪電気
通信大学 ?o
位置する行政区
検索するグラフパターン
<大阪電気通信大学> <位置する行政区> ?o
主語 述語 目的語
SPARQLでの記述
主語 述語 目的語
検索例1:<主語>-<述語>を指定して
<目的語>を取得する
検索例1:<主語>-<述語>を指定して
<目的語>を取得する
 例1-1)「大阪電気通信大学(Q7105556)」(主語)
の「位置する行政区(P131)」(述語)となる
目的語(?o)を取得する
select ?o
where{
<http://www.wikidata.org/entity/Q7105556>
<http://www.wikidata.org/prop/direct/P131> ?o .
}
大阪電気通信大学(主語)
位置する行政区
(述語)
目的語
(変数)
クエリを実行
2020/8/26 19
検索例1:<主語>-<述語>を指定して
<目的語>を取得する
 例1-2)「大阪電気通信大学(Q7105556)」(主語)
の「設立(P571)」(述語)となる目的語(?o)を取得
select ?o
where{
<http://www.wikidata.org/entity/Q7105556>
<http://www.wikidata.org/prop/direct/P571> ?o .
}
大阪電気通信大学(主語)
設立
(述語)
目的語
(変数)
クエリを実行 ※述語を変えるといろんな
目的語が取得できる
2020/8/26 20
検索例1:<主語>-<述語>を指定して
<目的語>を取得する
 例1-1+)「大阪電気通信大学(Q7105556)」(主語)の
「位置する行政区(P131)」(述語)となる目的語(?o)を取
得する.【名称(ラベル)も合わせて取得】
select ?o ?label
where{
<http://www.wikidata.org/entity/Q7105556>
<http://www.wikidata.org/prop/direct/P131> ?o .
?o <http://www.w3.org/2000/01/rdf-schema#label> ?label .
FILTER(lang(?label)="ja") # 名称の言語を日本語(ja)に限定
}
名称を表す述語
クエリを実行
※検索結果がデータのIDとなる場合,下記の記述を追加するこ
とで「名称(ラベル)」をあわせて取得可能
取得した名称を
入れる変数
2020/8/26 21
検索例1:<主語>-<述語>を指定して
<目的語>を取得する
select ?o ?label ?o2
where{
<http://www.wikidata.org/entity/Q7105556>
<http://www.wikidata.org/prop/direct/P131> ?o .
<http://www.wikidata.org/entity/Q7105556>
<http://www.wikidata.org/prop/direct/P571> ?o2 .
?o <http://www.w3.org/2000/01/rdf-schema#label> ?label .
FILTER(lang(?label)="ja") # 名称の言語を日本語(ja)に限定
}
クエリを実行
位置する行政区
設立
 例1-3) 「大阪電気通信大学」(主語)の「位置する行政
区」(述語)となる目的語(?o),および「設立」(述語)と
なる目的語(?o2)を同時に取得
 複数行ならべると,まとめて目的語を取得できる.
(変数名は変える )
2020/8/26 22
2020/8/26 23
検索例2:<述語>-<目的語>を指定して
<主語>を取得する
述語と目的語を指定して「主語」を取得
“<述語>が<目的語>となる<主語>は?”
?s 寝屋川市
位置する行政区
検索するグラフパターン
?s <位置する行政区> <寝屋川市>
主語 述語 目的語
SPARQLでの記述
検索例2:<述語>-<目的語>を指定して
<主語>を取得する
 例2-1) 「位置する行政区(P131)」(述語)が
「寝屋川市(Q389633)」(目的語)となる
「主語(?s)」の一覧を取得する
 「主語」の取得は検索結果が多数となる場合が多い
select ?s
where{
?s <http://www.wikidata.org/prop/direct/P131>
<http://www.wikidata.org/entity/Q389633> .
}
LIMIT 100 寝屋川市(目的語)
位置する行政区(述語)
結果が多いので,件数の制限をかける
主語(変数)
クエリを実行
2020/8/26 24
検索例2:<述語>-<目的語>を指定して
<主語>を取得する
 例2-1+ )「位置する行政区(P131)」(述語)が
「寝屋川市(Q389633)」(目的語)となる
「主語(?s)」の一覧を取得する【名称あり】
select ?s ?label
where{
?s <http://www.wikidata.org/prop/direct/P131>
<http://www.wikidata.org/entity/Q389633> .
?s <http://www.w3.org/2000/01/rdf-schema#label> ?label .
FILTER(lang(?label)="ja")
} LIMIT 100
寝屋川市
(目的語)
位置する行政区
(述語)
主語(変数)
クエリを実行
2020/8/26 25
検索例2:<述語>-<目的語>を指定して
<主語>を取得する
 例2-2 「分類(instance-of)(P31)」(述語)が
「大学 (Q389633)」(目的語)となる
「主語(?s)」+名称の一覧を取得する
select ?s ?label
where{
?s <http://www.wikidata.org/prop/direct/P31>
<http://www.wikidata.org/entity/Q3918> .
?s <http://www.w3.org/2000/01/rdf-schema#label> ?label .
FILTER(lang(?label)="ja")
} LIMIT 100
大学
(目的語)
分類(instance-of)
(述語)
主語(変数)
注)他のLODでは,instance-ofではなく,
rdf:typeが用いられることが多い.
→同じ種類のデータ一覧が取得できる
クエリを実行
2020/8/26 26
検索例2:<述語>-<目的語>を指定して
<主語>を取得する
 例2-2+) 「分類(instance-of)(P31)」(述語)が
「大学 (Q389633)」(目的語)となる
「主語(?s)」+名称(※あれば…)の一覧を取得
select ?s ?label
where{
?s <http://www.wikidata.org/prop/direct/P31>
<http://www.wikidata.org/entity/Q3918> .
OPTIONAL{
?s <http://www.w3.org/2000/01/rdf-schema#label> ?label .
FILTER(lang(?label)="ja")
}
} LIMIT 100 全てのデータが「日本語の名称」を持つと
は限らないので,「名称の取得」を
必須でない(OPTINAL)とした例.クエリを実行
2020/8/26 27
より複雑な検索例
例3) 集約(グループ化)とカウントを利用したランキング
 分類(P31)が大学(Q3918)となる主語(?s)と,その主語(?s)の国(P17)
の目的語(?country)を取得する.
 さらに,取得した結果を目的語(?country)が同一のもので集約(グルー
プ化)し,
 それぞれのグループに含まれる主語(?s)の数をカウントする.
 その結果「国ごとの大学の数のランキング」を取得できる.
2020/8/26 28
select ?country ?label (count(?s) AS ?c)
where{
?s <http://www.wikidata.org/prop/direct/P31>
<http://www.wikidata.org/entity/Q3918> .
?s <http://www.wikidata.org/prop/direct/P17> ?country .
OPTIONAL{
?country <http://www.w3.org/2000/01/rdf-schema#label> ?label .
FILTER(lang(?label)=“ja”)
}
} GROUP BY ?country ?label
ORDER BY DESC(?c)
?country とその名称?label
で集約(グループ化)
集約した,グループ
ごとに主語(?s)の
数をカウント
結果を降順に並び変え クエリを実行
SPARQLの参考資料(1)
 SPARQL仕様(W3Cのドキュメント)
 SPARQL 1.1 Query Language
https://www.w3.org/TR/sparql11-query/
 SPARQLの解説本
 オープンデータ時代の標準Web API SPARQL
http://sparqlbook.jp/
 SPARQLに関する解説記事
 山本 泰智, 知識グラフ,セマンティックウェブを構成する
RDFと問い合わせ言語SPARQL, 情報の科学と技術,
2020, 70 巻, 8 号, p. 392-398,
https://doi.org/10.18919/jkg.70.8_392
 古崎 晃司, ウェブの情報資源活用のための技術:
ナレッジグラフとしてのLOD活用, 情報の科学と技術,
2020, 70 巻, 6 号, p. 303-308
https://doi.org/10.18919/jkg.70.6_303
 Wikidataを例としたSPARQL演習スライド+解説動画(by古崎)
 https://github.com/KnowledgeGraphJapan/LOD-ws-
2020/blob/master/SPARQL/SPARQL-Practice-Wikidata.md
2020/8/26
http://sparqlbook.jp/より
29
SPARQLの参考資料(2)
 SPARQL入門スライド(by古崎)
 DBpedia Japaneseを例にした解説
https://www.slideshare.net/KoujiKozaki/4lod
 大阪市のオープンデータを例にした解説
https://www.slideshare.net/KoujiKozaki/apisparql
 解説記事
 DBpediaを使った都道府県別ランキング
http://bit.ly/2oDPl0Q
 Wikidataを使った日本の政治家の出身大学ランキング
http://bit.ly/2PBt8fn
 技術書典
 技術書典7,8にてSPARQL,LOD関係の本を頒布
https://techbookfest.org/event/tbf08/circle/5687828398735360?fbclid=IwAR30949R49r1gi
PTNzA66f_BGB52T46JrU_qGhM_c9KIizmUA2YYdPzyyyA
 技術書典9(9/12-22)にても配本予定
https://techbookfest.org/event/tbf09
2020/8/26 30
SPARQLが利用可能な
LODの例
2020/8/26 31
参考資料
SPARQLエンドポイントを提供している
LODのうち,日本語データを含むものを
紹介する
日本語で使えるLODの例
ジービズインフォ(経済産業省) eStat 統計LOD国立国会図書館LOD
DBpedia Wikidata JapanSearch
2020/8/26 32
LOD/Linked Dataの例
gBizINFO(ジービズインフォ)
https://info.gbiz.go.jp/
・国内企業情報がSPARQLで取得可能
2020/8/26 33
LOD/Linked Dataの例
統計LOD
http://data.e-stat.go.jp/lodw/
2020/8/26 34
LOD/Linked Dataの例
Web NDL Authorities
https://id.ndl.go.jp/auth/ndla/
・SPARQLエンドポイントあり
・参照解決可能
.rdf .ttl .json
2020/8/26 35
LOD/Linked Dataの例
Japan Search
https://jpsearch.go.jp/
2020/8/26 36
SPARQLを用いた
アプリ開発
2020/8/26 37
 SPARQL/LODを用いたアプリの例
 SAPAQLをアプリ開発
・基本構成
・サンプルコード
Wikidataの情報をもとにした
学術情報可視化システム:Scholia
 ウィキデータから,様々な学術情報を収集して可視化
論文一覧
論文発表数の推移
共著者ネットワーク
経歴
https://tools.wmflabs.org/scholia/2020/8/26 38
知識グラフを用いたQAシステム
ウィキデータを用いた「なんでもQA」システム
ウィキデータ
ウィキデータのように
「知識」をみんなで編集
できる知識ベース
「天気の子」
の監督は?
「新海誠」です
日本で一番
高いビルは?
「あべのハルカス」
です
DEMO
2020/8/26 39
ナレッジグラフ推論チャレンジ
 ナレッジグラフ推論チャレンジ(2018~)
 シャーロック・ホームズのような“推理”(推論)ができる
AIシステムの開発を目指した技術コンテスト
 チャレンジのねらい
 説明可能性(解釈可能性)を有するAI技術に関する最新技
術の促進・共有と,その分析・評価,体系化を行う.
 チャレンジの概要
ホームズ
の推理小説
ナレッジグラフ(知識グラフ)
としてデータ化
さまざまな知識/手法を用いて
事件の真相を推理し,理由を
説明するAIシステムの開発
捜査
手法
動機
DB
…. 犯人はXX!
なぜなら…
動機は…
トリックは…
公式サイト→「推論チャレンジ」で検索
2020/8/26 40
SPARQLを用いた
アプリ開発
2020/8/26 41
 SPARQL/LODを用いたアプリの例
 SAPAQLをアプリ開発
・基本構成
・サンプルコード
SPARQLによるアプリ開発の
基本構成
 SPARQLによるアプリ開発の基本的な手順
 (1)SPARQLエンドポイントに「SPARQLクエリ」を用い
て問合わせ
 エンドポイントのURLに対して,SPARQLクエリを付与して
GET/POST等で問い合わせ
 (2)応答内容を解析
 JSON/XMLなど,好みの形式で取得し解析
 (3)解析結果を利用
 結果の可視化,他のプログラムとの連携...など,任意の処
理を実行
 SPARQL利用独自な部分をサンプルプログラム
で理解すればよい
 (1)に用いるSPARQLクエリの作成
 (2)応答結果の解析2020/8/26 42
SPARQLを用いたアプリ例①
 JavaScriptによるサンプル
 https://github.com/oecu-kozaki-lab/SPARQL-JS-Sample
 simpleSPARQL/simpleSPARQL-modern
 SPARQLクエリの結果を表形式で表示するサンプル
 https://oecu-kozaki-lab.github.io/SPARQL-JS-Sample/simpleSPARQL-
modern/simple_sparql.html
 simpleQA
 テンプレートによる質問文を,SPARQLに変換してWikidataか
ら答えを取得するサンプル
 https://oecu-kozaki-lab.github.io/SPARQL-JS-
Sample/simpleQA/simple_sparql.html
 NLP-QA
 簡単な質問文に対し,Wikidataを使って回答するサンプル
 https://oecu-kozaki-lab.github.io/SPARQL-JS-
Sample/NLP-QA/
2020/8/26 43
SPARQLを用いたアプリ例②
 Java(Jena利用)によるサンプル
 https://github.com/oecu-kozaki-lab/JavaRDFsample
 実行には,RDF用ライブラリ「Apache Jena
(https://jena.apache.org/)」が必要
 readRDF.java
RDFファイルを読み込み,別の形式で保存する.
 searchRDF.java
読み込んだRDFに対して,検索を行う
 searchRDFusingSPARQL.java
読み込んだRDFに対して,SPARQLで検索を行う.
 searchRDFfromSPARQLendpoint.java
SPARQLエンドポイントに対してSPARQLで検索する.
2020/8/26 44
参考資料
 各種プログラム言語でのSPARQL利用のサン
プルプログラム
 https://github.com/KnowledgeGraphJapan/sparql
-library-examples
 RDFのチュートリアル資料
https://github.com/KnowledgeGraphJ
apan/LODws2nd
 Jenaのハンズオン
https://github.com/KnowledgeGraphJapan/LODws2nd/bl
ob/master/ApacheJena%E3%83%8F%E3%83%B3%E3
%82%BA%E3%82%AA%E3%83%B3.pdf
2020/8/26 45

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