俺が中高生の時はゲームは内面充足で完結していた。 つまり一人でやって十分楽しめた、特にRPGに限っては。 ところが大人になるとどうか。正しい攻略法、他人の成績との比較、など外部の基準が内面に入り込む。 子どもの頃には自由な落書きだった絵が、大人になってからは「上手さ」という評価軸に縛られるようなものだ。 ソーシャルゲームの隆盛は、その傾向を加速させたように思う。 誰かと競い、誰かと協力し、時に課金というリアルな経済活動が絡む。 ゲームの楽しみ方が「私」の中から「私たち」や「世間」へと広がった結果、純粋に物語に没頭したり、自分なりのペースで世界を探索したりする喜びは薄れてしまったように感じる。
