2025年9月15日号

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INDEX

「創薬の聖地」ボストンに集中投資 米国シフト急ぐ武田、2代連続外国人CEO

PART1

「創薬の聖地」ボストンに集中投資 米国シフト急ぐ武田、2代連続外国人CEO

日本を代表する製薬企業、武田薬品工業が米ボストンで大規模投資。既に全従業員の4割、売上高の半分以上を米国が占めている。同社の急激な米国シフトは、日本の医薬品業界の未来の姿なのか。

「250%トランプ関税」の舞台裏 中国猛追、焦る米国 揺れる革新の担い手

PART2

「250%トランプ関税」の舞台裏 中国猛追、焦る米国 揺れる革新の担い手

米国で、中国のバイオテクノロジーへの脅威論が盛り上がっている。中国の臨床試験データで、米国で医薬品が承認されるケースも。国家主導で創薬分野を推進する中国の競争力向上は目覚ましい。

日本発スタートアップの新たな活路 米国企業に「転生」 世界市場に挑む

PART3

日本発スタートアップの新たな活路 米国企業に「転生」 世界市場に挑む

今や新薬の8割がスタートアップ企業の手によって生み出される時代。日本では資金・人材の壁が立ちはだかり、有望なシーズが育ちにくい。その突破口として、米国に拠点を移す動きが広がりつつある。

9月15日号特集「製薬サバイバル」を担当記者が解説

校了乙

9月15日号特集「製薬サバイバル」を担当記者が解説

9月15日号特集「製薬サバイバル」の読みどころを、担当した中西亜美記者が3分間で解説する。

9月15日号特集「製薬サバイバル」を中西亜美記者に聞く

聞く校了乙

9月15日号特集「製薬サバイバル」を中西亜美記者に聞く

日経ビジネス最新号の特集の読みどころを耳で聞く校了乙。9月15日号特集「製薬サバイバル 武田『米国ファースト』の勝算」の読みどころを、担当した中西亜美記者に聞きます。

PROLOGUE

第2特集

連載

世界鳥瞰

時事深層

太陽光発電 日本は後退、中国の圧勝状態に

プロの洞察(特許分析)

太陽光発電 日本は後退、中国の圧勝状態に

かつて日本が強かった太陽光発電の特許は現在、中国勢が圧倒的な状態となっている。特許総価値ランキング上位に中国の太陽光パネルメーカーや研究機関が並んでおり、中国勢は今や量産技術だけでなく研究開発もリードする。

米工場に300億円投資、自動化の新ライン TOTO、稼ぎ頭を中国から米国に

MANUFACTURING

米工場に300億円投資、自動化の新ライン TOTO、稼ぎ頭を中国から米国に

「社内で二度、蹴られた」。TOTOの田村信也社長がこう明かすのは、過去最大規模の約300億円を投じる米国の生産拠点の拡張だ。トランプ関税への対応策としてだけでなく、不動産業界が沈む中国から米国へと注力する市場を移す意味合いもある。高い人件費や、デザイン性に優れるトイレの難しい生産といった課題をどう乗り越えるか。米国で製造業として生き残るTOTOの覚悟を取材した。

大企業は10年で7割増、「7人に1人」に年収1000万、失われる「特別感」

WORK&CAREERS

大企業は10年で7割増、「7人に1人」に年収1000万、失われる「特別感」

「年収1000万円」が特別な金額ではなくなってきている。賃上げする企業が増える中、1000万円超の給与がある人は大企業では10年間で7割増え、11人に1人から7人に1人になっている。「首都圏なら1500万~1800万円は必要」との声も。高度人材にとって「1000万円の神通力は減っている」。

ソニーもソフトバンクも活用 Googleの「AI五輪」で人材磨け

AI

ソニーもソフトバンクも活用 Googleの「AI五輪」で人材磨け

米グーグルが提供するAI技術のコンペ「Kaggle(カグル)」の活用が大手企業で広がっている。世界トップクラスの人材が技術を競う「AI業界のオリンピック」。三井物産は自社開発AIの機能を向上させるカグルのコンペを主催しているほか、ソニーグループやソフトバンクでは社員の競技参加を後押しして人材育成に生かしている。最前線を追った。

石破首相、党四役の辞意で深まる苦境 政策は停滞、「自民党離れ」加速も

POLICY&RULES

石破首相、党四役の辞意で深まる苦境 政策は停滞、「自民党離れ」加速も

自民党が9月2日、参院選の敗因などを盛り込んだ総括文書をまとめた。石破茂首相が続投の意向を示す中、総裁選前倒しの是非を問う手続きが開始。党内抗争が激化している。長引く政治空白で物価高対策など政策論議が停滞し、「自民党離れ」や政治不信が加速しかねない。

近視進行抑制薬、眼瞼下垂治療薬を投入 参天製薬、自由診療向け強化

HEALTHCARE

近視進行抑制薬、眼瞼下垂治療薬を投入 参天製薬、自由診療向け強化

国内の眼科領域でのシェアは50%を上回る。参天製薬は近視進行抑制薬、眼瞼下垂治療薬など自由診療向け点眼薬の開発を進めてきた。眼科専門企業として、眼科医の領域を広げることで成長を目指す。

イオン・セブン・ドンキ、変わる競合関係 国内小売り3強、2つの「逆転」

RETAIL&CONSUMER

イオン・セブン・ドンキ、変わる競合関係 国内小売り3強、2つの「逆転」

イオン、セブン&アイ、ドンキが3強。国内小売業に地殻変動が起きている。これからの小売業を占う「2つの逆転現象」とは何か。

EPILOGUE

AI活用広がり逼迫する電力需給 原発再稼働、企業も当事者意識を

ニュースを突く

AI活用広がり逼迫する電力需給 原発再稼働、企業も当事者意識を

関西電力が原子力発電所の新設に向け調査を始める。しかし日本の原発再稼働は遅滞している。多くの当事者が危機感を持つべきだ。関西電力が7月、原発の新設に向けた調査を開始すると発表した。東京電力福島第1原発の事故以降、停止していた原発新設に向けた具体的な動きが出るのは、全国で初めて。1、2号機が廃止され、3号機のみが稼働している美浜原発(福井県美浜町)で調査を始める。

製薬の今は製造業の未来

編集長の視点/取材の現場から

製薬の今は製造業の未来

外から見えにくい部分も多いですが、製薬ほど競争環境がガラリと変わった産業はないのではないでしょうか。製薬大手は稼ぎ頭の特許切れでジェネリック薬に市場を奪われる「特許の崖」に直面。バイオ医薬品などで新興勢が台頭し、長年積み上げてきた研究開発力よりオープンイノベーションの巧拙が問われるようになりつつあります。特集では、新たな環境に適応すべく大胆な「米国ファースト」を進める武田薬品工業の戦略を検証しました。

村木厚子氏「外国人労働者の長期受け入れへ。『隔離』は解ではない」 

賢人の警鐘

村木厚子氏「外国人労働者の長期受け入れへ。『隔離』は解ではない」 

今年7月の参院選では、「外国人」が大きな争点となった。生活費の高騰や賃金の伸び悩みといった不満や不安が高まり、外国人が“仮想の敵”になったのだろう。