和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2026年01月22日(木)

整備進む高速道路 南伸、4車線化、和歌山県紀南

高速道路の整備が進む「すさみ南IC」周辺。写真奥が和歌山県田辺市方面=すさみ町で、紀南河川国道事務所提供
高速道路の整備が進む「すさみ南IC」周辺。写真奥が和歌山県田辺市方面=すさみ町で、紀南河川国道事務所提供
津波の被害を受けない想定の高さで整備されている「すさみ串本道路」の江田川橋(仮称)の工事現場=和歌山県串本町で
津波の被害を受けない想定の高さで整備されている「すさみ串本道路」の江田川橋(仮称)の工事現場=和歌山県串本町で
高速道路
高速道路
 和歌山県紀南で高速道路の整備が進んでいる。国土交通省は「すさみ串本道路」の2027年夏の開通に向けて各地で工事を続けるほか、西日本高速道路(ネクスコ西)は阪和自動車道の印南―南紀田辺間で4車線化に取り組んでいる。


■すさみ串本道路


 すさみ串本道路は、すさみ町江住と串本町サンゴ台を結ぶ延長19・2キロ。トンネル16本(総延長約5・4キロ)、橋19本(同3・9キロ)などがつながる。総事業費は2160億円。国の25年度補正予算では68億6700万円が計上された。

 紀南河川国道事務所(田辺市中万呂)によると、トンネルは全て貫通済み。半数超が完成しており、すさみ町にできる江住第一トンネル(270メートル)が最後になるという。

 橋も完成が増えてきている。橋脚の基礎部分の工事中に多数の硬岩が見つかった串本町の安指川橋(127メートル)では、対応のため工期が延びたが、今月から架設作業が始まった。すさみ町の小河瀬谷川橋(183メートル)の現場でも地盤のひび割れが多い場所があったが、現在は架設工事が進んでいる。

 すさみ南インターチェンジ(IC)から串本方面への本線とつながるオンランプ整備では、下部工事が進む。すさみ串本道路の供用開始のタイミングで、串本方面からの出口だけがない「4分の3IC」となる見込み。4分の3ICは全国的にも珍しいという。

 同事務所は25年夏から、災害発生時には開通前でも避難路として使える場所をホームページで公開している。7月にロシア・カムチャツカ半島沖で起きた地震に伴う津波警報の発令時には、串本町の住民らが実際に避難した。国道42号沿いの工事用道路入り口には、避難路を示す看板も設置している。

 このほか、「串本太地道路」(串本町―那智勝浦町、延長18・4キロ)や、新宮市内を通る「新宮道路」(延長4・8キロ)の整備に向けた用地取得などにも取り組んでいる。(トンネルと橋の名称はいずれも仮称)


■阪和道4車線化


 阪和道の4車線化の対象は、片側1車線が残っている印南―みなべ間の約6・5キロと、みなべ―南紀田辺間の約2・2キロ。ネクスコ西は現在、トンネルの掘削や橋下部の工事などを進めている。完成時期は「工事が進み、見通しが立った段階でお知らせする。安全を最優先に、一日も早い完成を目指す」としている。

 完成後は上下線が分離して正面衝突の可能性が下がるほか、渋滞緩和も期待される。ネクスコ西によると、24年の1年間で、印南―みなべ間では53回の渋滞が発生した。いずれも年末年始などの混雑時だった。


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