復興するため模索する「新しい日本」 教訓を忘れないで

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聞き手・編集委員・東野真和
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 東日本大震災で九死に一生を得た菊池由貴子さんは、「大槌新聞」を創刊、復興とその課題を書き続けています。「忘れてほしくないのは『悲しみ』ではない」と菊池さんは言います。

【特集】東日本大震災を語る

被災地の復興や支援、福島第1原発事故への対応など、様々な分野で思いを寄せる人たちにインタビューしました。

 「震災を忘れない」って言いますが、被災者は何を忘れてほしくないと思いますか。家族や家や町を失った悲しみでしょうか。もちろんそういう方もおられるでしょう。

 私がまず、忘れてほしくないのは「復興の理念」です。

 東日本大震災復興基本法ってご存じですか。私は、その条文にある「基本理念」が大好きです。

 「被害を受けた施設を原形に復旧すること等の単なる災害復旧にとどまらない活力ある日本の再生を視野に入れた抜本的な対策」

 「新たな地域社会の構築がな…

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この記事を書いた人
東野真和
釜石支局長|震災復興・地方自治担当
専門・関心分野
震災復興、防災、地方自治、水産業
東日本大震災

東日本大震災

2011年3月11日午後2時46分に三陸沖を震源とするM9.0の大地震が発生しました。被災地の声や復興の現状、原発事故の影響、防災のあり方など、最新ニュースをお届けします。[もっと見る]