「安倍氏の遺言」首相が主導する旧姓使用の法制化 成立のカギは野党
選択的夫婦別姓に慎重な高市早苗首相の主導の下、夫婦同姓が前提になる旧姓の通称使用の法制化に向けた調整が進む。一時、政治的に機運が高まった選択的夫婦別姓制度の導入の議論は、再び停滞を余儀なくされる可能性がある。
「旧姓の通称使用の法制化は、首相の思い入れが強い」。ある官邸幹部は、政府で検討している法制化について、首相の主導で進めていると明かした。
保守的な政治思想が強い首相は、就任前から選択的夫婦別姓の制度導入には慎重な立場を貫いてきた。「私にとって、安倍晋三元首相の遺言とも呼べるテーマがある。いわゆる選択的夫婦別姓制度だ」。昨年7月、首相は自身のYouTubeチャンネルでそう述べ、生前の安倍氏に何度も「あれはダメだよ」と言われていたと明かした。首相を支持する保守層は伝統的な家族観を重視しており、「夫婦や親子が別姓になると家族が崩壊する」などとして別姓導入に否定的だ。
首相が代わりに掲げてきたのが、通称使用の法制化だ。昨年の自民党総裁選では、石破茂前首相や小泉進次郎防衛相らが別姓の制度化に前向きな姿勢を示すなか、高市首相は「私が提出した法案が通れば、ほとんどの不便は解消される」と主張。今年2月に「私案」として新法案も掲げた。官邸幹部は「別姓で首相がずっと懸念しているのは、子どもが生まれたときに姓を決められるのかという点。議論に時間が必要だからまずは通称使用を、ということだ」と解説する。
自民内にも不満「党の議論を無視」
別姓の制度導入に積極的な公…









































