輸入頼みになっている肥料の国内供給体制確立に貢献しようと、東京都は江東区の下水処理施設「砂町水再生センター」を拠点に、下水汚泥に含まれるリンを回収して肥料にする実証事業を1月に始める。全国の下水処理量の1割を占める都では多量の回収が見込まれ、将来的には肥料を広域に供給する体制を目指す。
リン 窒素、カリウムと並ぶ、肥料の主な原料。日本はほぼ全量を中国、モロッコなど海外からの輸入に依存している。国内需要を優先する中国の輸出規制などで、近年は国際価格が不安定化。安定した調達先の確保が課題となっている。
◆これまでも挑戦、でもコストが壁に
都は、リンと結合しやすいカルシウムが主成分の吸着剤を使い、さまざまな成分が含まれる下水汚泥からリンだけを取り出す技術を、民間企業と共同で2019年度に開発した。
今回は砂町水再生センターに専用プラントを設け、この技術でリンを回収、肥料化する。年間70トン程度の回収を見込み、肥料の開発、作物の試験栽培、流通には全国農業協同組合連合会(JA全農)が協力する。
食料に含まれるリンが下水道から海に流れると、植物プランクトンの増殖や赤潮の原因となる。このため都内各所の...
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